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4月4日

私の田舎は文字通りの田舎で、高校3年になり誕生日の何ヶ月か前になると皆が免許取得の為自動車学校に通うようになる地域であり、時代でもあった。

そして、田舎ならではなのかは知らんけど、軽トラ多いしミッションで取るのがマストで、最初からAT限定で取る人は稀。限定に最初からすると、馬鹿にされたりかっこ悪いやら情けないって言われたりする地域。

ほとんど乗りもしないのになんで高くて大変な方にしてたのか謎やけど、時代と地域の暗黙の了解的なやつでミッション一択( ˙꒳​˙ᐢ )

お世辞にも上手とは言えないが、何度目かの仮免で受かり、本試験。免許試験場まで遠いので、送迎付きで1泊、試験の対策勉強も有りというのに友達と申し込んだ。

当日はドライバーさん2人が迎えに来てくれて何人かで移動。2人共若く、車内で仲良くなり勉強終わったら遊ぶ約束をして講習を受け、終わったのは夜中だったけど、迎えに来てもらってただただ話してたりお菓子食べたり。

次の日の朝も勉強していざ試験となったら、一番前の試験官の真ん前の席。覚えてる間に急いで問題解かなきゃって頑張って、何度か見直したりもしてたけど集中力が切れて眠気が……はっと気付くと机に突っ伏して寝てたよね笑

顔上げて試験官の人目が合ったら苦笑されたよね( ˙꒳​˙ᐢ )さーせん。こんな目の前で眠りこけて💦って苦笑を返し試験終了。

合格発表見て、受かっててψ(`∇´)ψなりながら帰る。またワゴンに乗せられて。

教習所に着き合格したって報告したら、絶対受からんと思ったけどなぁって担当者に言われるってどういう事?勉強してなかったのは否定せんけど、とっさの集中力は凄いんです多分笑

免許を取得して調子に乗った私は、心配するじいちゃんの言う事も聞かず、免許取得の次の日にはばあちゃんにお母さんの職場まで送ってもらい、車を借りて友達と遊ぼうとかなり久々にオートマの運転を。

運転して200mぐらいで音楽の音を上げようと目を離した瞬間ドーンって。はっ?何?何で死んだばあちゃん助手席座ってるの?ガラス降ってきてるし。道塞いでるから早く動かさなきゃ!でもエンジンかからないし。

隣のスタンドからおじさん出てきて、そりゃもう動かんぞ!って言われてパニクった私。

携帯とか無い時代だったから、とりあえずお母さんのとこに行かねばと走り出した私に、軽トラのばあちゃんが事故おこした子やろ?どこまで行くんね?乗りなさい!って。

今考えたら、事故車放置して呼びに行くとかダメだし有り得ないんだけど、その時は早くお母さんとこ行かな!としか考えられなかったんだな( ˙-˙)

送ってもらって、門開けてお母さん!!って叫んだ瞬間、職場の人達もこりゃなんかあったなと分かるぐらいの形相で走っていったわけで、お母さん飛び出してきて怪我は無いか、何処なんかと聞かれながら走る走る俺達٩(¨ )ว=͟͟͞͞

着いたら、スタンドのおじちゃんが牽引してスタンドに車を入れててくれて、おお有難い!って変に喜んだのを覚えている。手のひらをガラスの破片でちょこっと切ったぐらいで何ともなかったのが奇跡なぐらい車ぐしゃっといってて、動かすのもかなり大変やったと。

そっから警察いったり怒られたりと色々あって、家帰ってからは全身筋肉痛みたいになってて暫く痛かった。そのまま何日か家に軟禁。今で言う自粛ってやつか。自粛期間中自分が悪いけど庭に出るのすら禁止されて辛かったのをいまだに覚えてる。

後から聞いた話によると、スタンドで車を移動させてくれた人は、お母さんの同級生だったし、職場まで乗せてくれたおばあさんは、お母さんの同僚のおばあさんだったりで、田舎あるあるというか、知り合いばっかりで。その節はお世話になりましたm(_ _)m

今になって考えると、パニックで訳分からん行動をしてた私を助けてくれて有難かったなと思います!

後日、そういやばあちゃんが隣に座ってたよ!と言ったら、ばあちゃんが守ってくれたから運転席だけ何にもなってなかったんや!って速攻で墓参りに連れていかれました。

運転は気を付けて、よそ見をしない、片手で運転しない。そして何より車には乗っても調子には乗らないという事を4月4日になるとばあちゃんに誓うのです。

#キナリ杯

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