声優さんの演技について

　個人的に、アニメなどの声優さんの演技というものは実写の俳優、女優さんなどに比べ、仕草や表情がわからない（絵で表現されている）ぶん、私を含む素人の視聴者には上手いかどうかが分かりにくいのが難しいところだと思います。

　実際にアニメの「演技」というものは半分は絵の表現だという主張もありますし、私もそれには同意します。

　しかし、それはそれとしてやっぱり素人の私から見ても「この人は演技が上手いな」と分かることはあります。一般的に演技が上手い声優さんとして有名なのは、例えば山寺宏一さんや石田彰さんだと思います。この方たちは声（役）の幅が広いので、上手さが分かりやすいと思います。

　私は、声優さんの演技の上手さには二つ軸があると思っていて、一つは先に挙げた色々な役ができる、声の幅が広いということと、もう一つは一つの役の中での感情表現が上手だということです。

　私があまり声優さんの話題について詳しくないのでそう思うのかもしれませんが、後者の軸はあまり語られているところを見たことがないような気がします。

　例えば、セヴンデイズというゲームがあります。その中でヒロインの役を上坂すみれさんという声優の方が演じていて、ストーリーの中でそのヒロインの辛い過去の話がでてきます。

　その演技が本当に上手くて、普段は癒し系ボイスのそのキャラクターがちゃんとすごく辛そうに見えて、こちらまで辛くなってきていっそボイスをスキップしたい、でもこれはちゃんと聞かなきゃいけないんだと思わせる演技でした。

　他にも、リズと青い鳥という映画の中で、東山奈央さんという声優の方がメインキャラクターを演じていて、その演技は全体的に繊細ですごいです。この「ありがとう」はどういう「ありがとう」なんだろうとか、声だけで考えさせられるような重みがありました。

　他にも私の好きな声優さんはたくさんいらっしゃるのですが（花澤香菜さんや大塚明夫さんなど）、紹介しきれないので一旦締めます。ありがとうございました。