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ワクワク&キラキラな「サン宝石」の思い出

平成の女児が夢中になった「サン宝石」


小学生の頃『なかよし』読者だった私は、毎号必ず載っている「サン宝石」の広告を飽くことなく眺めていた。
アクセサリーや雑貨がズラッと並んだそのページは、写真の撮り方や色合いも可愛くて、見るだけでもワクワクした。
しかも100円以下の商品もあったりして、全体的にかなり手頃。今ほど100円ショップが充実していなかった当時は、その安さと可愛さが衝撃的だった。

現在はスマホ注文が主流だと思うが、当時はすべてが郵送だった。雑誌に綴じ込まれているハガキに商品番号を書き込んで注文し、家に届くのを待つというシステム。
ハガキを出した後は、学校から帰ると真っ先に「サン宝石届いてる!?」と家族に確認していたっけ。

私が最初に買ったのは、ボンボンの付いたヘアゴムとか、カラフルなパッチン留めのセットだった気がする。
満を持して届いた商品を全部身に付けてみて、シノラー並みのてんこ盛り状態で「明日これで学校に行く」と宣言して母親に止められた記憶。

一度広告から注文すると、その後は定期的にカタログが届く。
たしか一回1000円以上からでないと注文できなかったので、2回目以降は、母親や妹、友人らを動員して買っていた。
学校にカタログを持っていったり誰かの家に集まったりして、クラスメイトと何人かで注文票を書いた覚えがある。で、届いた品を分配する時に「これ誰が頼んだやつだっけ?」とわからなくなったりして。
そういうのも含め、今となっては良い思い出だ。


今でも覚えてる!サンホ購入品


①フェイクファーのシュシュ

90~00年代、フェイクファーが流行っていた気がする。あゆとかモーニング娘。とか鈴木亜美あたりが、衣装にファーを取り入れていた。
髪ゴムもフワフワ、ピアスもフワフワ、服やコートなどにも無駄にフワフワが付いたものが多かった。
私はこのフワフワシュシュを手首につけて、地元のジャスコに遊びに行ったりしていた。

②謎のワイヤーアクセサリー

タトゥーワイヤー?と呼ばれていたような。びよんびよん伸びる細いワイヤーでできた、クルクル模様のブレスレットやチョーカー。
当時は、アムロちゃんのような大人っぽくてイケてる子がつけるアイテムという認識だった。素朴めな私はちょっと気恥ずかしくて、学区外にお出かけする時だけ着けていた。

③ロールオンリップグロス(グレープ、レモン)

サン宝石はアクセサリーがメインだったが、化粧品の取り扱いもあった。
私が買ったのは、ロールオンタイプのグロス。色はほぼつかない、めちゃくちゃサラサラのグロス。グレープやレモンの香りがすごく好きだった。
ポーチに入れてたら容器の隙間からグロスが漏れて、プチ惨事になった記憶。

④ピアスシール

耳に貼って「見て〜ピアス開けちゃった〜。なんちゃって!嘘だよーん!」という件りをやるために存在する商品。ぷっくりキラキラでカラフルなシールは、今でもちょっと心がときめく。
三日月形のシールがセーラームーンみたいで可愛くて、いつまでも使えなくて引き出しにしまい込んでいた。
あとタトゥーシールなんてのもあった。お祭りの日に腕に貼ってる子が居たな。

⑤色が変わるリング

確か「ムードリング」か「ドームリング」という名前だったと思う。青い石の部分が、体温によって色を変える不思議な指輪。
ちょっと魔女っぽいアイテムなのが気に入って、中学に上がっても付けていた。

余談だが、昔「紫外線チェックカード」とか「体温チェックシート」というものがあった。
薬局とかでもらえるオマケで、その名の通り、日に当てると紫外線の強さが測定できたり、オデコに当てると体温の簡易測定ができたりするカードである。
私はそういう色が変わる類いのものが好きだった。妹が持っていた、ドライヤーで温めると髪の色が変わるリカちゃん人形も、密かに「良いな〜」とうらやましく思っていたものである。

⑥夜になると光る星型プレート

サン宝石では、インテリア雑貨もよく買った。
蓄光素材の☆の形をしたプレートが10~15枚?くらいセットになった商品を、私はベッドの横の壁に貼り付けて、消灯後に夜空っぽくなるようにしていた。
落ちないように強力両面テープで貼っていたので、剥がすときに壁紙ごと持っていかれてしまった悲しい思い出がある。(実家の壁紙、今でもその部分がボロボロだ。)

あと、ジッパーチャームやストラップもよく買った。
髪に留めるビーズみたいなヘアアクセ(レゲエの人がドレッドにつけてるやつのパステルカラー版)とか、パズルみたいな容器に入ったグロスパレット、暗い所で光るマニキュア、裏返してバチーン!と跳ねさせるゴム製のおもちゃ、アーマーリング風の指輪・・・・。
羅列すればキリがない。


令和5年に「ファンシーポケット」が入手できるとは


小学生の私を大いに楽しませてくれたサン宝石であるが、高学年にもなると、家に届くカタログは次第に妹が見るようになり、いつの間にか存在を忘れてしまっていた。

あれからウン十年。先日X(Twitter)にて、「サン宝石のカタログの豆本ガチャが試験販売中」とのポストを見かけた。

販売されているのは、「すーぱーレトロEXPO」。昭和~平成を感じる様々なジャンルのアイテムが出品されるという何とも楽しげな催しで、今回はサン宝石も出展中とのこと。私も早速出向いてみた。

で、ゲットしたのがこちら。

縦長の形や表紙イラストが懐かしい「Fancy POCKET」の豆本と、オマケの猫ちゃん。

「カタログ豆本」は、カプセルに入ってはいるものの、ガチャのマシンを回して買うのではなく、ワゴン内にあるものを自由に選べるシステム。
私は縦長のカタログが印象に残っているので、「ファンシーポケット」(400円)を購入。かわいいチャームのオマケつきだった。

およそ5×4cmと、文字もギリギリ読めるか読めないか、というサイズ感。
だが、パラパラとページをめくってみると「あ、知ってる!これ覚えてる!ていうか持ってた!」と、どんどん記憶が蘇ってきた。
カタログを穴が開くほど読み込んでいた「あの頃」に、一気に引き戻された感じがした。
いやあ懐かしい・・・・。小さな冊子にしばし見入ってしまった。


“カワイイの記憶“で心が満たされる


私は現在、どちらというとミニマリスト志向で、物欲もだいぶ落ち着いているが、それは「子どもの頃、色んなカワイイものを、気が済むまでたくさん買った!」という“満たされた記憶”があるおかげだと思う。
そういう意味で、気が済むまでワクワクさせてくれるサン宝石の存在は大きかった。

今の子ども達にも、大人になるまでにたくさんの「カワイイ」を浴びて、ワクワクとキラキラで満たされてほしいなぁ。
すっかり小学生の親世代となった私の、ささやかな願いである。


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