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ウルトラ金持ちという生き方と構造、その呪い〜だらく対談記録No.29〜

※この記事は、すべて創作です。



先日、ウルトラ金持ちと対談した。

金持ちはどうやって金持ちであり続けるのか。金持ちの教育はどうなっているのか。金持ちの感性は、考え方は、どんな生活を送っているのか、などなど色んなことがわかった。

一度この記事は書いて飽きてやめたという経緯がある。気合を入れて構成を決めて5000字以上生産したが、あまりにもつまらなくてやめてしまった。

今回は、「わかりやすく伝える」みたいなくだらないことは意識しない。

「俺が書きたいから書く」だけを意識する。

それでは書いていく。



雑多な話


まえがき

今回話した相手は、アイクくん(仮名)。

普通の高校に通う18歳である。

だが彼は、みんなに秘密にしていることがある。

それは彼と彼の家がウルトラ金持ちであることである。

祖父も父も兄もウルトラ金持ち。知り合いはみんなウルトラ金持ちか有名人。

それでは、彼の人生をおおよそ時系列順に追っていこう。そうならなかったらごめん。



金持ちは忙しい

すべての世話はメイドさんがやってくれた。母親の料理よりもメイドさんの料理を食べることの方が圧倒的に多かったようだ。

父は家にあまりおらず、今まで18年生きてきて、両手両足の指で数えられる程度にしか一緒に食事をしたことがない。

小さい頃からそうだった。


幼少期からの教育


ウルトラ金持ち幼稚園に通っていたので、一般的な幼稚園がみんなでお歌を歌いましょう〜とかやっている中、一人でピアノを弾けるようになりましょう〜をやっていた。


そして、ひたすら習い事をさせられた。

ピアノ、アーチェリー、ゴルフ、水泳、その他スポーツやお勉強など、思いつきそうな限りの習い事をさせられた。

そして、小学生の頃から中学生までは、沢山本を読まされ感想文を書かされた。

学校に行った日は、帰れば習い事。学校がない土日は、1日に必ず1冊の本を読んで感想文を書くこと。それが彼のルーティンだった。


用事がある時の土日


しかし、土日にも用事がある時はあった。

それは、ほとんどがパーティだった。

お金持ちはパーティに行き、色んな人と交流する。そこに昔から彼も通っていた。


幼少期の友達

そんな生活をしていたから、彼には友達がいなかった。

まず、話が合わない。

彼は、ゲームも漫画も買ってもらえなかった。読ませてもらえなかった。

ごく稀に友達の家に遊びに行くことが許される時があり、その時だけは友達の家のものを支えていた。

そして、テレビも見せてもらえなかった。

みんなはバラエティ番組やお笑い番組の話で盛り上がっていたが、彼はまったくその話が分からなかった。


ウルトラ金持ちの中学生の性


中学に上がり、誕生日が来た。

オヤジに沖縄のパーティに連れて行ってもらった。

たくさん美人なお姉さんがいた。

彼はすぐにすごく美人な二人を見つける。ドキドキしていた。


そのお姉さんたちが水着でダンスをしたりしていた。

だんだん水着を取って裸で踊り出した。

そして、しばらくすると、その二人のお姉さんたちが声をかけてきた。

「一緒にいこっ」

周りのおじさん達はニヤニヤしている。

アイクくんはお姉さんに手を繋がれ、連れて行かれた。

謎の個室に案内され、アイクくんは裸にされた。美人のおねえさんたちも裸だ。

何が何やら分からぬ間に、お姉さんたちと肉体的につながり、股間から初めてのものを出して果てた。

自慰の経験もないままにスーパー美人おねえさんに筆おろしをされた中学1年生の思い出である。

次の日、オヤジに「昨日のことは母さんには言うなよ」とだけ言われた。

仕組まれた初体験。


金持ちの性


18歳の彼の性を紹介していく。

まず、彼の経験人数は3桁ごえである。

だが、彼はヤリチンの軽い男ではない。

この異様な構造の仕組みを紹介しよう。


先ほどパーティのことは説明したが、彼はウルトラ金持ち界でもそれなりに名前が通っている。

女の子が、金持ちである彼と繋がりたがるのだ。

「紹介」というカタチで、素人美人売春婦は提供されていく。

彼と話している誰かが「ところで、この子どう?こっちは?」と質問してきて「あぁ、良いんじゃないすか」などというと、その子が出てきてお持ち帰りをするというシステムである。

中学1年生のあの体験のあと、彼はずっとこんな感じで、美人とのセックスを手に入れてきた。


彼にない性

普通の人というか、少なくとも僕が一般的だと認識している日本人の多くは、思春期に「恋」を体験する。

恋焦がれる。欲しいものが手に入らないもどかしさを感じる。ジリジリとした痛みを感じる。それが手に入った時、大きな喜びに包まれる。

おおよそ恋というのは、こんな過程を経るのではないだろうか。

だが彼にはそれがない。

彼は、常に性を供給されてきた。

彼はこう言った。

「僕にとってセックスというのは、そんなに特別なことじゃないんですよね。食事とあまり変わらないっていうか」

彼には、恋愛的な抑圧の経験がない。だから、性に対する過剰な欲望がなく、また、性的な歪みもない。

彼はセレブっぽい美人を好む。彼は、自分自身の好みさえも、オヤジと、ウルトラ金持ちの環境に作り上げられているのだ。


自慰行為について

もうここまで読んできて察しの良い方は気付いているかもしれないが、彼はオナニーをしたことがない。

まるで興味がない。

というか、やり方がわからない。

射精の選択肢は「供給される美人とのセックス」と「彼女とのセックス」の二択なのだ。



性と恋愛観


上記のように、彼は彼女がいても、他の人とセックスをすることに躊躇がない。

「何がいけないんすか?」と言っていた。

彼女は複数の会社を経営していて、海外に行っているのだが「たぶん他の人とやることはやってると思いますよ」と平然と言っていた。

彼女もウルトラ金持ちの世界の生まれと育ちであり、そういう暗黙の了解があるのかもしれない。


祖父と父と兄

祖父は、某野球チームやら旅行会社やらのお偉いさんである。

父は、この祖父から帝王学的な呪いを受けた。

そして、この呪いは、息子であるアイクくんとその兄に受け継がれる。

兄はこの呪いを喜んで受け入れた。


小3でパーティの時にお姉さんのおっぱいにかぶりつき童貞を卒業。以降その生活をエンジョイしていたという。とにかくおっぱいが好きらしい。

そして今は複数の会社の経営者であり、焼肉屋や高級クラブなどを日本では経営していたりする。詳しくは聞かなかったが、海外でも色々やっているらしい。

アメリカに一軒家を構えており、その外観は「城」

白い13階建ての城。

6階までは温泉階であり(?)、6階にはサウナがある。

それ以上の階は、自室やら物置やらジムやら何やらが揃っている。

兄は今も金持ちを満喫しているようだ。

海辺の近くに住んでおり、ボートを所有しているのだが、ボートを引くためだけ新車のベントレー(貧乏人の皆さんは知らないかもしれないが3000万とかするお高い車である。僕は知らなかった)を買ったりと意味不明なことをしている。

さすがウルトラ金持ちである。



今のアイクくん


高一で家を追い出された

家の決まり(父親が決めた)で、高校生になったらひとり立ちするというのがある。

彼は実家の豪邸から出て、一人暮らしをすることになった。

特にそれに際してお金を持たされたとかはない。

彼は高一で既に3000万円の現金と、他にも色んな資産を持っていたのである。


お年玉


小学生の時、お年玉をもらった。

「はい、お年玉」


そう言って手渡されたのはポチ袋ではない。

福沢諭吉が100人、そう、万札の札束である。


学校に行くと友達がお年玉の話をしていた。

自慢したがるマン「オレ、今年は14万円!」
一同「スゲェ〜!!」

世間のお年玉とはそんなものなのか、とアイクくんは思っていた。


アイクくんは釣りが好きなのだが、中学生の時はボート(300万円)をもらった。こんな風に現物支給もある。



彼は今年度で18歳。

今年もお年玉をもらった。

「はい、お年玉」

そう言ってもらったのは、先ほど名前が出てお馴染みのベントレー(3000万くらいのアレ)である。

彼はベントレーに興味がないので売り払ってしまってらしい。


車の話

彼は車好きなのだが、愛で方が通常の人類と違う。

彼は「高級車をカスタムし、飾って干渉する」のである。

彼の家には車を飾るスペースがあり、そこに飾ってたまに眺めて愛でている。

彼はこう言った。

「ランボルギーニとかの超高級車を、原型を留めなくなるくらいまでカスタムするのが好きなんすよね。僕は結果だけ見たいんです。カスタムの過程とかは興味ないんですよ。意味不明なくらいにカスタムして出来上がったものを見たいんです」


彼の家


彼の家は、超高層マンション、つまりタワマンである。

30階に一室と、65階のフロアすべてが彼の所有物である。

普段は30階にいて、たまに一人になりたい時に65階に行くのだとか。

65階には、色んなモノや施設がある。



真の金持ちに友達が出来ない理由


よく聞くお金持ちの話には「お金目当てに他人が寄ってくるから友達が出来ない」みたいなものがある。

だが、真の金持ちにはそんな人は寄ってこないらしい。

彼のことをウルトラ金持ちだと知った人は、むしろ離れていく。


高校一年生の時、初めて彼女が出来た。

彼女をウチに連れてきた。

彼女は驚愕した、その圧倒的なウルトラ金持ちっぷりに。

彼女もそれなりに裕福な家庭だったが、格が違ったらしい。

彼女はそれを知ってから「あなたとは付き合ってはいけない」言い、別れることになったという。


また別の話をすると、ある時、高校の友達(女の子2人)を家に呼んだ。

これまた驚愕された。

その日はインスタにあげる写真とかを撮ったりして楽しく過ごしたのだが、次の日からほとんど喋らなくなった。

人間は、あまりにも巨大な格差を相手に感じた時、畏怖し距離をとってしまうのかもしれない。

彼は、環境的に、共通の話題で友達を作ることはできないし、自分の境遇を知られてしまうと人は離れていってしまうのだ。


彼にとっての友達

彼にとっての友達とは「切磋琢磨できる人」である。

いわゆるライバル的なもの、お互いを高め合える人が友達であるらしい。

彼にとっての共通の話題は、お金の話しかないのだ。だから、お互いが経営者であり、どんどん上に上がっていくことを目的としている場合にのみ、友達は成立する。

趣味の友達は彼にはいない。

趣味はすべてウルトラ金持ちとの横繋がりで満たされているから必要ないのだ。



Amazonを使ったことがない


彼にとって、Amazonや楽天などの通販サイトなど必要ない。

彼は、欲しいものを声に出すと、品物が不思議と家に届くのである。

あ〜アレ食べたいな〜と言うと、1〜数時間後にはそれが届いている。アレ欲しいな〜と言うと、次の日になるとモノが家の中にある。

Amazonとは、彼にとっては使うためにあるものではないのだ。


オススメの本

ウルトラ金持ちになりたいなら読んだほうがいいかもしれない。僕はまだ読んでない。


彼の好きな言葉


彼の好きな言葉を3つ聞いた。

「人となり」「切磋琢磨」「一期一会」である。

僕はこれを聞いて、このすべての言葉が、ウルトラ金持ちの環境が作り出したものだと感じた。

ウルトラ金持ちになりたいなら、これを大事にすると良いかもしれない。


習慣

彼は5分日記というものをつけている。これは他のウルトラ金持ちに教えてもらったことだ。

毎日、5分おきに日記を書く。すごく短い文章でいい。

こうすることで、自分がどの時間に何をしているのかわかるのだ。



ウルトラ金持ちの行き着く先


周りのウルトラ金持ちは、大抵性癖が歪んでいるか、加速しすぎて過剰になっているという。

複数プレイに走ったり、女同士でさせているのを眺めて興奮したり、SMに走ったり、周りにはそういう人たちがたくさんいるらしい。

彼は今そういう歪みがない。

だが、彼はこう言っていた。

「今は全然セックスも楽しいんですけど、僕はもう既にアパレルの会社を建てるっていう夢も叶えてしまったし、なんか今後やることがどんどんなくなっていって歪んでいってしまう気がするんですよね。他のお金持ちの人たちみたいに、将来的に変態になっていくのかもしれない」

お金を増やすことと、お金を使って満たされることだけを繰り返してきた人は、内的に満たされるということがなんなのかわからずに、外的な満足を求めて歪んでいってしまうのだろうと思う。




アイクくんの欲望


ここまで彼のウルトラ金持ちのエピソードを書いてきた。

セックスは食事と同じでいつも当たり前に手に入るものであり、高級車も何もかも物質的なものはなんでも手に入れてきたアイクくん。

そんなアイクくんにも、手に入れられていないものがある。

それはふたつ。

「父親の手のひらから降りること」と「手に入れられなかったものを取り戻すこと」である。


父親の手のひらから降りること

彼は今まで、その人生のほとんどすべてを父親にコントロールされてきた。

彼の感性は、父親の徹底的なコントロールと、ウルトラ金持ちの環境により、明らかにそれらに染まっている。


彼は「自分の実力で結果を出したい」と言っていた。

だが、彼はまだ気づいていない。

その思いも父親の手のひらの内であり、仮に結果を出せたとしても、その結果はすべてアイクくんに仕込んだ父親のおかげなのである。

この結果というのは、すべて経営に関することなのだ。お金儲けのことだけなのだ。

アイクくんは、徹底的にお金を稼ぐことだけを考えるようにプログラムされている。

アイクくんはたぶんまだそのことに気付いていない。

何をすれば父親の手のひらから逃れられるのかを考えているが、そんな術は今の彼の手には握られていないのだ。


手に入れられなかったものを取り戻すこと


彼は最近、貪るようにアニメやお笑い番組を見ているという。

こないだは、はねるのとびらを見た。

彼は、みんなと同じものを求めていたが、それを手に入れることができなかった。

これが彼に埋め込まれた渇望である。


彼の意思を見た気がした

彼は、一時期料理に凝っていて、近くのフレンチレストランにいきなり弟子入りして修行したことがあるという。

そして、調理師免許を取得した(後で調べて分かったが、調理師免許に年齢制限はない)。

「いいもんばっか食ってるから貧乏になった時に飯に困るんじゃね?」と思い、「貧乏になったらどうする?という感じの問い」を投げたところ、「オレ、レストランで修行して免許も持ってるし、普通にもやしとか安い食材で全然平気なんで、たぶん困んないっすよ」と言っていた。


僕はここに彼の意思を感じた。

ここにはたぶん、父親の意思が介在していない。

これが彼の突破口である。



僕のおせっかい

彼は本を読む。読める。

本屋に足を運び、自分で本を選ぶ。

だが、彼はお金の本にしか目がいかないようになってしまっている。

僕はここに突破口を見た気がした。

僕は彼に「お金以外の本を買うという習慣をつけると良いと思う」と言っておいた。

これまで散々、父親の手のひらから逃れるにはどうしたらいいかとか、自分の力で何か結果を出すためにはどうしたらいいかとか、将来変態になるしかないのかもしれないとか、そういうことを話した後のことである。

彼は、少し考えたあと「うん、それはいいかもしれない。やってみます。うん、とにかくやってみることは大切ですからね」と納得していたように見えた。


僕は、彼に父親の手のひらから抜け出して欲しい。僕が、環境と僕の性質から生まれた僕の人格的な呪いを解いていったように。

僕は、他人の呪いが解けることを望んでいる。できれば、他人の呪いが解けて変わっていく様を見たい。そういう欲望がある。

こんなしょぼいアドバイスひとつで他人が変わるとは思っていないが、僕のようなウルトラ貧乏人からのアドバイスは、周りのウルトラ金持ち達とは明らかに違うはずだ。

可能なら、まったく別の世界に価値を見出し、お金を持ちながらにして精神世界の充足に人生をかける、そんな人になって欲しいなと思っている。



最後に

ここまで6400文字程度です。長文読破お疲れ様でした。

パーティで有名人に会った話など、他にも書けることは色々あるのですがここら辺にしておこうと思います。

ウルトラ金持ちという環境が、人格に及ぼす影響というものを少しでも感じてもらえたら、僕がこれを書いた意味があったのではないかなと思います。

書き終わるのに3時間かかりました。本を読む時間がありません、誰か本を読む時間をください。

お暇な方はこちらもどうぞ、第一弾です。

それでは、また次回。

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