4年ぶりの台湾旅行記(後編)
前編はこちら
今回淡水は初訪問だったが、人が多い割にはそれと言って見るところがあるわけでもなくなぜこんなに人が集まるのかイマイチ謎だった。
川沿いの公園でゆっくりみたいなことなのかもしれないがそれにしても集まり過ぎじゃないだろうか(鴨川も同じようなものだが)
ガイドブック等でもかなり取り上げられている影響が大きいとは思うが、地区の規模に対して人が集まりすぎているので飲食店はどこも大混雑で食事が出来なかった。
行こうと思っている人は食事時は外したほうが良いと思う。
最終日はホテルをチェックアウトして空港に向かう予定だったので荷物を台北駅のコインロッカーに預けることにしていた。
台湾は海外にしては珍しくコインロッカーが普通にそこらじゅうにある国だ。
台湾のコインロッカーは最近日本でも主流になってきた中央の操作盤で制御する方式。
支払いは現金のみのものもあるがキャッシュレス決済対応のものも多い。
悠遊卡対応のコインロッカーもあるらしいのだが軽く探した限りでは見つからなかった。
空いているコインロッカーは見つけたが、ここからが鬼門。
3時間毎の料金でまず3時間先払いなのだが、100元札が使えるはずなので入れたものの何故か飲み込んでくれない。
後から気づいたが3時間60元でお釣りが出ないから100元を受け付けなかったのだなと思ったがその時はそんなことに気づけず焦る。
両替機も無ければ両替してくれそうな場所も無いのでどうするか一瞬考えたがそういえばQR決済が選択肢にあったなと気づく。
AlipayやWeChatPayに並んでLINEPayがあった。
そう、台湾ではLINEPayがQR決済の主流。
ただ4年前に来た時は台湾では日本アカウントのLINEPayはほぼ使えなかったのでいけるのか疑問だった。
まさかのいけたのである。
事前にクレカの設定をしておけば海外で使えるはずということは知っていたのでその設定はしてあったが本当に使えるとは思っていなかった。
4年前は何度かチャレンジしたものの一度も使えなかったのでコロナ禍で密かに改修されていたらしい。
というわけで隣のロッカーで中東系の観光客が100元札を飲み込んでくれなくて困っている中悠々とLINEPayで支払いをしてその場を去った。
これでいけたということはタイもちゃんといけるのかもしれない(公式発表としては日本アカウントのLINEPayは台湾とタイで使える)
来年タイに行く予定なのでそこで検証したい。
今回で台湾渡航は3回目だが実は魯肉飯を一度も食べたことがなかった。
西門町の天天利美食坊で初めて食べることになったが、ここの魯肉飯は八角が使われていないので食べやすかった。
ただ八角が無いとただの角煮丼なので台湾で食べるなら八角入りが良いのかもしれない。
私は八角はいける方ではあるが無いなら無い方が良いと思ってるので正直どちらでも良いが。
日本でも一時期ブームになった台湾かき氷。
コロナ禍でアイスモンスターが日本から撤退して完全に日本では終わった物となったが台湾ではもちろん健在。
日本のガリガリのかき氷は嫌いだが台湾のフワフワかき氷は好きだ。
味付けも日本のようにシロップかけただけではなく練乳をかけたりしてスイーツとして仕上げられているので美味しい。
このクソ暑い台湾で外を歩きたくはなかったがまぁ行っておくかということで中正紀念堂へ。
ここは無料なので好きなように入れる。
蒋介石は言うまでもなく日本人も歴史で習う人だ。台湾では中正と本名で呼ばれており一部からはかなり崇拝されている。
桃園国際空港も開港後しばらくは中正国際空港だったくらいだ。
台湾民主化が進むに伴って改称されたわけだが。
そういうこともあってこの中正紀念堂というのは政治的に結構ナーバスな場所である。
日本で言う靖国神社のような立ち位置だ(意味合いは全然違うが)
こんな施設があるくらいなので台湾人みんな崇拝してるんでしょと思うかもしれないが真逆で台湾人はほぼ全員嫌っている。
台湾には台湾人だと思っている人と中国人だと思っている人が居てその中国人だと思っている人からは好かれている。
蒋介石はそもそも中国本土の人間であり台湾に居た人からしたら勝手に入ってきて独裁政治していた迷惑者なのである。元々同じ国だったので勝手に入ってきたというのは語弊があるかもしれないが。
ちなみにこれは本当にそういう目的でその向きなのかは知らないがこの銅像が見つめる先には中国大陸がある。
そんなわけで昨今の対中情勢の中最も分かりやすい政治の象徴みたいなものなのでデモもしょっちゅう起きる場所で、丁度行った時もデモが始まろうとしていて警察もかなり集まってきていた。
正直こんなところに観光目的で行くのはどうなのかと思う。
行った人が言うなよという感じかもしれないが。
最終日は朝早くに出発なので空港で前泊。
最近桃園空港の第2ターミナルにオープンしたカプセルホテルへ。
セキュリティもちゃんとしていて男女別でカプセルスペースが分けられていたので安心して使えると思う。
ただシャワールームが脱衣所が無く床がビチャビチャのところで頑張って着替える必要があったのでちょっと困った。
ちなみにそのシャワールームの場所の共同スペースに洗面台があったが、その反対側に小便器があってトイレ併設というなかなか雑な作りをしていていかにも中華系な設計だなといった感じだった。トイレの個室と並んでシャワールームがある状態。
こういう雑なホテルが嫌な人はMRTで1駅隣に行くと空港ホテルがあるのでそちらへどうぞ。
最初はそちらを予約していたのだが高いのでやめてこっちにした。
フロントの対応はちゃんと英語でやってくれて完璧だったし、サービスは悪くないのでシャワールームが変な構造というところ以外はおすすめできる。
桃園空港は絶望的に施設がクソなので、飲食店もあまり選べず夕食は仕方なく富山ブラックラーメン。
台湾人は麺も食べるしブラックラーメンなら味も大丈夫だろうと思っていたが大失敗だった。
1時間くらい茹でてたんじゃないかというくらい柔らかい麺でコシなんてものは皆無。
もはやただ柔らかいだけの小麦粉を食べさせられて本当に怒りのあまり卓調を全部倒しそうだった(フードコートなので卓調は無い)
スープはまぁ日本でもよくある工場スープなのでそこは問題なく安定した味だったので良いのだがメインの麺がこれでは…
そもそも富山ブラックラーメンは結構な加水率の多加水麺が特徴でもあるので麺の管理からちゃんとしないといけないのだが、恐らく日本と同じ麺をそのまま台湾に持ってきて台湾の多湿な環境に晒された結果、茹でる前からブヨブヨだったんじゃないかと思う。
この麺家いろはとかいうチェーンは通算5回日本一になったとか言ってるがだったらちゃんと海外店舗にも目光らせとけよと思う。
これは完全な偏見だが日本のラーメンチェーンで海外進出しているところは味より金なので行かないほうが良いってのはずっと思っている。
ちなみに桃園空港には牛骨ラーメンのまこと屋もあったのでここも私的要注意ラーメンチェーンリスト入りすることとなった。
そんなこんなで4年ぶりの台湾旅行は良かったのだがコロナ禍でいろいろと変わりすぎていてしばらくいいかなと思ってしまった。
夜市だけでなく街自体にかつてのような賑やかさが無くなっていた気がした。嵐の前の静けさなのかもしれない。
でもこんな情勢だが台湾という国は無くならないでほしい。
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