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ジェフリー・アーチャー

ジェフリーと書くとディーバーを思い浮かべる人の方が多いでしょうか。
特殊なケースではダーマーが浮かぶ人もいる?
ですが三十年以上前なら間違いなくアーチャーだったでしょう。

私自身は「百万ドルをとり返せ!」よりも先に「大統領に知らせますか」を読んで嵌まり、その後は「ケインとアベル」「めざせダウニング街10番地」と夢中で読み、「ロシア皇帝の密約」までは読み進めました。

その後、なぜか読まなくなり、趣向はジョン・グリシャムやネルソン・デミル、それこそジェフリー・ディーバーに移っていったのかも知れません。

それが先日本屋に行って「まだ見ぬ敵はそこにいる」という題名に惹かれて手に取ると・・・・・・久しぶりのジェフリー・アーチャー氏の作品。
でも、よく見ると「ウィリアム・ウォーウィックシリーズの二作目」とある!
一作目はと探すと・・・・・ありました。

「レンブラントをとり返せ」がありました。
言うまでもなく、これは「百万ドルをとり返せ!」を意識した題名でしょう!

取り戻すレンブラントは「アムステルダムの織物商組合の見本調査官たち」

読み出すと、やっぱり面白い!
この第一作は新潮文庫で出版されましたが、第二作・第三作はハーパー・コリンズジャパンから文庫で出版されています。
嬉しいことに訳者は一作目と変わらず戸田裕之さんですヽ(^。^)丿

実はアーチャー氏の作品「クリフトン年代記」の主人公が生み出した作品らしいのですが(そういう設定という意味)、その中ではウィリアム・ウォーウィックは一巡査から警視総監にまで出世するらしいです(クリフトン年代記という作品――1~7部にまで及ぶ長大な作品――があるのも知りませんでした)。
当然ですがウィリアム・ウォーウィックのシリーズを読むのにクリフトン年代記を読んでおく必要は全くありません。

最初の前書きがふるっていて
「警視総監になるかどうかはウィリアム・ウォーウィックの意志力と能力にかかっていますが、同時に長生きできるかどうかにもかかっているのです――ウィリアムでも、読者でもなく、ほかならぬこの私が。」

この前書きの日付は2019年。
ジェフリー・アーチャー氏は1940年4月15日生まれなので、現在(2023年5月17日時点)83才です。

さすが名作家だけあって、その余裕綽々ぶりに微笑ましく感じさせられます。

自分は較ぶるべくもない作家志望に過ぎぬ身ですが、生きているうちに書きたい作品が書き上げられるのか、そもそもデビューが出来るのかと、あくせくと焦りがち。
良い作品をものにするためにも見倣うべき心構えなのかなぁ、と感じ入っている次第です。

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