2022年振り返り…というか感じたこと

2022年に強く実感したことは、
「誰もが世界を作れる時代が到来/ではどんな世界を作りますか?」がいよいよ現実になったこと。

より正確には「誰もが世界を作れる時代が到来」とは
仮想世界を作り、国境を越えて繋がることが、ついに"コモデティ化"してきたこと。

まず、その要素の一つ目がAIの進化。
契機となったのが、8/24 Midjourney(自動で画像を生成するAIでクオリティがとてもとても高い) が一般公開されたこと。さらには、Dall-E 2、Stable Diffusionなど次々に新しい生成AIが公開されていった。

技術的には大規模モデル(foundation model)の一つであるTransformerモデルの精度がとても高いことが理由。

しかし、一番実感したのは、AIの新モデルが出たこと自体ではなく、新モデルを多くの人が使い、改良されたモデルが次々と出て改良されていくその速度、すなわち「進化の連鎖」が速すぎること。
 ※「2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ」途中

これは、現在の計算環境の整備が大きい。
 ・スケーラビリティに調達できるクラウドリソース
 ・多くの収集可能なデータ
 ・多くの利用者によるフィードバック
 ・多くの新モデルの検証とその結果の公表による改良

そして、AI進化を実感したもう一つの大きなAIが、12/1公開、対話型AIのChatGPT、これは、名前の通りチャット型なんだけど、文章、プログラムを書いてくれる。その精度がすごい、もうこれヤバイって実感してしまった。
 
結局AIを使えば、絵も動画も文章もプログラムも作れてしまう。すなわち、自分の思い描く仮想世界を創造することが可能になる。

AIの進化がやばいと思って、積んどくしていた落合陽一氏の本を読んだ。やはり面白い。これからの未来を考える上での思考の助けになる。
 ※魔法の世紀 ★★★★★MP 11/27
 ※デジタルネイチャー ★★★★★MP 12/11

「誰もが世界を作れる時代が到来」の要素の二つ目は、AI以外の進化。

今まで、共通する趣味や思想を持つコミュニティが国境を越えて出来ても。そこまで変化が起こりにくいと思っていた。それは地理的な影響は経済も関係するから。しかし、ブロックチェーンのトークンエコノミーにて経済的問題は解決できること。しかもVR、メタバースの進化で、共通の庭を共有できることが、コミュニティ共通の価値観を強化できること。上記の二つが重なりあって、世界に広がる強いコミュニティが構成可能であることに強い実感が出来た。VR(身体性拡張)、メタバース(マインド強化)、トークンエコノミー(エコノミー強化)
 ※世界2.0 ★★★★★MP 7/2

上記から必然的にたどり着くのが以下の問い。
「/ではどんな世界を作りますか?」=あなたの大切な価値観は何ですか?
 その価値観は、この進化した加速する世界で不変なものですか?
 それともアップデートしますか?

数年前「beatless」というアニメを見て、あまり面白くなかった(おそらく原作は面白いと思う)が、ひとつだけ強く感銘をうけた部分があった。それは私の感じた言葉で言うと
「AIとの未来を想像/創造して下さい」
ということ。あなたが、あなたたちが、人類がAIをどう使うのか、どう共存するのか、それは人間しだい、使う人次第、そしてそれを具体的に考える時代に既になっている。ということ。

それはすなわち、「世界を想像/創造して下さい」とも言えるのだと。
AIxVRxブロックチェーンxメタバース、とその条件がそろっている。
ちなみに落合陽一の「デジタルネイチャー」はその一形態だととらえている。

さて、それを考える上で「身体性」もポイントだと思う。
身体性が拡張されるのか。解放されるのか、それによる価値観の変化は?それでも変わらないものは何か?

すこし話はずれるが、何に価値を感じるのかの観点で、
「おいしいごはんが食べられますように」は、私にはあまり面白く感じなかった。理解できていないのかもしれないけれど。ただ、私は「希望を感じる物語」が見たいのかもしれないと思った。今年は以下の物語にはそれが感じられたから好き。
 ・N/A ★★★★☆ 7/18
 ・流浪の月 ★★★★☆ 7/20
 ・明るい夜に出かけて ★★★★★ 9/8

さらに、映画を見てもメタバースのことは考えていて、
 ※THE FIRST SLAM DUNK ★★★★★MP 12/10
を見て感じたことは、
 ・メタバースでも、この世界の残酷さと無意味さは変わらない。今この瞬間にコミットすることが大事。
 ・与えられた初期条件、初期位相と、外部環境から、そのインスタンスが満足する想いを実現するだけ。
 ・自分は自分。自分のやり方で、実現する。お前はだれだ!諦めず考え抜くこと。でも、大事なものを見失ってはダメ。自問すること
 ・そして、他者とのぶつかり合いの中で、関係性の中で、育まれていく。
 ・個の想いが、そのまま、ぶつかり合って、纏まる瞬間は、ある、その奇跡。
 ・他者にやる気を、諦めない想いを駆動する存在は大事。

その他、記憶に残っている本
コミュニケーションを中心とした文章作成論としては
 ※伝わる・揺さぶる!文章を書く ★★★★★ 7/2
 
自分の思考の軸をどう作るかについては、
 ※自分の意見で生きていこう ★★★★★ 8/21

その他、2022年頭の中にあったワード:
 1.「身体性」
 2.「オートポイエーシス」
 3.「見たものを自分の頭の中で再構成すること」=「ユクスキュルの環世界」
 4.「その仕事、作業、行動をAIに代替出来るか?」
 5.その他:圏論、関係性、デフレーミング、人工生命体、デジタルネイチャー、量子論

1.「身体性」
 ・「身体性」からの解放
  デジタルな身体
 ・「身体性」とその拡張
   a1)デジタルな拡張
   a2)フィジカルな拡張
 ・「身体性」にのみに存在するもの。
  初期パラメータ(位相、環境)=「制限」があるからこそ輝くもの
 ※計算する生命★5 足し算は後天的に体で覚えるという話。

2.「オートポイエーシス」
 ・人がデジタル/フィジカルに拡張されたとき、人とはどこまでを言うのか。
 ・AIはあまり意味がなく、人工生命体の観点で考えるべき。
 ※読む力最新スキル大全 ★★★★★ 9/7
 ※未来をつくる言葉 ★★★★★ 10/25

3.「見たものを自分の頭の中で再構成すること」=「ユクスキュルの環世界」
 ・人類の世界認識の変化が起こり始める

4.「その仕事、作業、行動をAIに代替出来るか?」
 ・身体性を考えるうえでの思考実験

■2020年代とは、「近未来が具体的に社会実装され始めた時代」となる。

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