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ショットバリエーション#3 ロングショット編

全身が写るように撮影されるロングショット


撮影をする中での1つのバリエーションに必ず含めておきたい撮影技法がロングショットです。
主に被写体の全身が写るように撮影をすることを指しています。言葉のニュアンスでいくと、長く撮影することのようにとらわれる方も多くいらっしゃいますが、長回しだったり、ロングテイクなどと呼ばれることがより実践的です。

今日はこのロングショットについてのお話をしていきましょう!

ロングショットを撮りたい時は?

ロングショットは広い画角なゆえ、様々なシーンで使われます。
撮影自体の定義としては、被写体の全身が映るように撮影することが目的ですが、被写体の大きさでまた映り方も変わるのが実際のところ。
上の写真では、背後から撮影した全身の姿ですが、周りの状況も含めて、距離感なども遠く感じます。

店の前で待つ男性のロングショット

どこで何をしているかなどが明確に画面上にわかるので細かな表情や仕草などわからないとしても、情報量が多くなります

追いかけられている二人のロングショット

グループショットツーショットなどでも多用され、被写体とのコントラストに利用されたりもします。多くは語らないにしても人物同士の関係性や、動作などを含めた情景が映し出されます。

大きな鞄を抱え歩く男性のロングショット

ロングショットはより遠くの被写体を撮ることが多くなることで、長い道のりや工程、思いを馳せたりする感情にも訴えかける画になることが多いでしょう。
遠くからの撮影によりどれほど長いかが明確に映し出され、果てしない距離をキャラクターがやってきたような描写が映し出されます。
The Graduateという映画では若き日のダスティン・ホフマンが車から降り長い距離を全速力で走るロングショットが有名です。
表情が見えないように撮影したりすることで、よりキャラクターの本心に語りかけるようにも見えたりします。

ロングショットの欠点は?

ロングショットは全身を撮影する方法ですので、比較的遠くからの撮影になります。そのため、マイクの音質などにこだわることが比較的困難です。音込みの撮影をするためには工夫が必要になりますし、会話の音声などを抽出することは知識がないと難しいでしょう。ただしMVなどの音楽がメインのものであれば、非常に使い勝手が良く、多くの情報が伝えられるためオススメです!

音声が使えないということを逆手に取り、映像で見せる力が必要になるこのショット。言葉を伝えることで状況を伝えるより、映像で伝わる真意というのはとてもパワフルです。ぜひロングショットでの撮影を取り入れてみたください!

では今日はこの辺で。応援よろしくお願いします。

Dansky


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