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スーパーマリオメーカー2で世界1位を取った話

タイトルはなんか凄そうなこと書いてますが、そんなに難しいことではありません。そもそも何の世界一だ、っていう。

スーパーマリオメーカー2(以下、マリメ)の中にはいろいろなランキングが用意されています。プレイ職人というジャンルの中だけでも、クリアステージ数、クリア一番乗りした数、ベストタイムを保持している数など様々なランキングがあります。どれか一つでも1位になれば、それは世界一なんです。

今回私が取ったのは、コース職人というジャンルの中の、週間職人ポイントランキングです。

職人ポイントとは

そもそもマリメが何のゲームかというと、スーパーマリオブラザーズのステージを自分で好きに作って投稿し、みんなに遊んでもらうものです。遊んだ人は、そのコースが良ければ「いいね!」、嫌いなら「ダメ」をの評価を付けることができます(付けなくてもいいです)。クリアできたかどうかは関係ありません。

各コースについて、何人が遊んでくれたか(ユニーク人数)、何回遊んでくれたか(のべ回数)、何回クリアされたか、何人が「いいね!」してくれたか、などが見える化されています。「ダメ」は見えないので分かりません。

この「いいね!」と「ダメ」の数が、謎のアルゴリズムで集計されて「コース職人ポイント」が算出されます。このコース職人ポイントのランキングは、全期間ランキングと、週間ランキングの2種類があります。

職人ポイント算出アルゴリズムは不明ですが、経験的にいくつか分かっていることがあります。
・現在1人で100コースまで投稿できますが、各コースのポイント総和ではなく、何かしらの平均値が使われているっぽい。
・週間ランキングといっても過去1週間の取得ポイント合計ではなく、直近の「いいね!」ほど影響が大きいように重み付けされているっぽい。
・1人が遊んでくれるとポイントが1減るらしく、「いいね!」をくれない人がたくさん来るとポイントがどんどん減るっぽい。

ということで、新しいコースを投稿すると職人ポイントがちょっと減るのが通例。そこから人気が出ることでポイントが上昇しはじめます。

コースの検索について

コースの探し方はいくつかあります。1つは新着コース。新しく投稿されたコースで、まだ誰もクリアしていないものが100件くらい表示されます。発売から200日くらい経ち、世界で投稿されたコース数が1000万らしいので、1日あたり5万コース、1分あたり35コースが投稿されている計算なので、当然新着コースもすぐに移り変わって、さっき見かけたコースですら、もう一度探すのは至難の業だったりします。

2つ目は人気ランキング。これも算出法が不明ですが、1コース当たりの週間職人ポイント的なものでランキング化されています。3つ目は期待のコース。これも選出法は不明ですが、なんとなく、誰かが「いいね!」したら掲載される感じです。大人気のコースは除外されているので、これからの注目株みたいなのが見つけられます。

他にも、コースに付与された既定のタグ(なぞとき、タイムアタック等)や投稿された国・地域から検索することもできますが、コース名や投稿者などを文字検索することはできません。すごく不便ですが、たぶん不特定の人と繋がることを防ぐ任天堂の方針なんだと思います。

そんな中、気に入った投稿者をフォローする、という機能が存在します。この人は面白い投稿をするな、という人をフォローしておくと、フォローした人の投稿がタイムラインみたいになって一覧できます。

世界1位の取り方

結局、ランキングなんて人脈です。なるべくたくさんの人にフォローしてもらった人気な投稿者が当然上位に来ます。私のように友達のいない弱小人間は、どんなにいいコースを投稿したって「いいね!」を集められません。

でも、自分もいろんな人のコースをプレイして「いいね!」を送ったりすると、少しずつ相互フォローっぽい人が増えていきます(自分が誰からフォローされているかを知る術はありませんが)。

そして、あるとき一気に過去の投稿コースを全て消し、一気に10個くらい投稿します。フォロワーさんが一気に10個に「いいね!」をくれると、過去の投稿との平均化がないまま、直近の重み付け最大の「いいね!」だけで職人ポイントが計算されて、異様に高い数値を叩き出します。20人くらい協力者がいれば、それだけで一時的に一気に世界一まで登り詰めることが可能です。

これは、私が発見したハックではなく、昨今のマリメ内で常態化している現象です。誰も彼もがこうやって週間1位をかっさらって、世界一の証である王冠を手に入れるのです。酷いもんです。王冠の希少価値はダダ下がりです。

さらにいいね!を増やすために「チーム」を勝手に名乗って、Twitterなど他のSNSを使って人を集めて、みんなで相互にプレイしあう互助会みたいなものもできてきます。面白いですね。メインのプレイヤー層は未成年だと思われますが、そうした人たちが自由意思で行動した結果、社会が作られていくんですね。

ちなみに、私はそういう悪どいことはせず、真面目に爽快接待コースを作って1位を取りました。えらい。

人気の出やすいコースとは

とにかく難易度の低いものです。なるべく死ぬ要素が少なくて、一発でクリアできるもの。これが絶対条件。その上で、プレイして爽快だったり、驚きがあったり、面白かったりすると、より良いです。

みんなオリジナルコースを作るぞ、って意気込むと、意地悪で難しいものを用意しがちですが、プレイヤーが求めているのは「できる」「すごい」「俺強ええええ」です。歯ごたえのある、難しいコースなんて求められていないんです。悲しいですね。ゲーム制作者の苦悩の一端を感じます。

一部の難しいコース好きは、やはり難しい好き同士でチームを組んで、お互いにコースを投稿したり、コースごとに難易度を評価して得点をつけたりしていますが、本当にごく一部です。

私は難しい謎解きコースが好きなのですが、ニーズとしてニッチなので全然伸びません。でも、やっぱり類は友を呼ぶの出、謎解き好きフォロワーがたくさん増えて、お互いにフォローしながら謎解き生活を楽しんでいます。

結局何百万とコースが投稿されたところで、自分が手に取れるのは身の回りにあるごく一部なんです。人間社会の縮図ですね。

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