「大衆」「扇動」を研究する

人間が社会をする理由は、基本的に単体だと弱くて死ぬから集団になって身を守ろう、というのが基本だと思う。だから命の危険が迫ってくれば、集団として反発する。

危機に瀕するほど、自分を守ろうという意識が高くなるので、<わたしたち>の輪郭が強くなり、断絶が起こりやすくなる。BLM(Black Lives Matter)もそうだし、他県ナンバー狩りもそう。身を守るための正当防衛が始まる。そこまでは既定路線。で、その危機意識を逆手にとって、うまいこと攻撃対象を見つけて放火するのが扇動であり、ナチスであり、N国である。

みんな社会で生きていれば苦しいこと、つらいことがあるでしょう。それは既に第一局面だったんですよ。私が今から第二局面を始めてあげましょう、さあみんなで沸騰しよう! といって集団的沸騰を意図的に引き起こすのが扇動ではないかと考えた。

扇動を起こすためには、まず対象者が我慢している第一局面を探し出し、それを開放する第二局面を提示すること。自粛を強いられてくすぶっている若者にGo Toトラベルを提示すれば、喜んで外を出て歩くわけだ。まぁ今回はGo To トラベルに各種制限がかかって冷や水を浴びせる形になってるから、あんまり沸騰できてないけど。

ここで分かるのは、不満を溜めている人は扇動されやすいということ。日々何かにイライラしていれば、それを開放する第二局面にはめっぽう弱くなる。お金がなくて日々イライラしていれば、前澤社長をRTせざるを得なくなる。扇動されないためには、心の豊かさが必要なんだな。

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