【のーがたのーと】レンガ建築の元銀行で食べられるこだわりのハンバーグ／『ギャラリーレストランBuono』園田勇喜さん
銀行跡を活用したレンガ造りのレストラン
福岡県直方市の直方市商店街を構成する古町商店街。今では人通りも少なくなってきましたが、この商店街の一角には大正時代に作られたレンガ建築が。この建物はもともと銀行として使われていました。
建物の中に入ると、絵画や骨董などさまざまな美術品が飾られています。そんな美術品に囲まれた空間で料理を楽しめるのが、『ギャラリーレストランBuono』。お昼は女性のお客さんで、夜はカップルや夫婦などさまざまな人たちでにぎわっています。
その建物の雰囲気の良さから、結婚式の披露宴など、多くのシーンで利用されているBuono。なぜここでお店を始めたのか、お店の人気メニュー、そして商店街への想いまで、店主の園田さんに聞いてきました。
中華から洋食へ
直方で生まれ育った園田さん。普段は、地域の消防団員も務めるなど地域の活動にも積極的に動いていらっしゃいます。商店街で営業するにあたり、園田さんが創業当初からずっと意識していることがあります。
「僕ができるのはやっぱりお客さんをうちのお店で呼ぶことかな。直方にこういうお店があるからっていう風に人を呼んで、ここに来てもらえれば、その後商店街を歩いてもらえるかなって思うので。」
そんな想いをもつ園田さん。元々直方でお店をしたいという想いがあったとのこと。園田さんが、料理の道に入ったのは大学生のとき。
「若い頃から中華をずっとやってきて。18の頃からですね。大学生のころからずっと中華をやってきて。」
園田さんは、中華以外にもバイキングなどでも修業を積まれたそうです。そして園田さんは26歳のとき、この銀行跡でお店をやらないかという話をもらいました。そして長年やってきた中華ではなく、建物の雰囲気に合った洋食屋としてチャレンジすることを決めました。
マスタードベースの『Buonoソース』
園田さんがお店を開くにあたり一番こだわったのは、ハンバーグ。
「裏にお肉屋さんあるんですよ。そこは僕の小学校中学校の1個上の先輩がやってて。その人とミンチから牛と豚の割合から、どこ産を使ってと全部考えました。いろいろ検討したうえでミンチが出来上がって、それに合うソースもいろいろ試行錯誤して。」
ハンバーグのお肉に加え、園田さんがこだわったというソース。Buonoソース、デミグラスソース、和風おろしソース、チーズとトマトソースの4種類があります。そのなかでも、一押しはマスタードがアクセントになる「Buonoソース」。
実際に食べてみると、柔らかいハンバーグにマスタードがマッチして絶品でした。
また、毎月五日に商店街で行われる五日市では、限定で黒酢酢豚が楽しめます。中華出身の園田さん渾身の、豚肉は長崎産のブランド豚を使った酢豚。五日市ではこの酢豚とステーキを販売し、訪れる人をおもてなししています。
料理だけでなく、内装や雰囲気もBuonoの魅力の1つです。
「料理がいくら美味しくても、他がだめだったら美味しくなくなると思ってて。店が汚かったりとか、店員さんの接客がよくなかったりとか親切じゃなかったりとかしたら、どんなに美味しい料理も美味しくなくなると僕は思っているので。」
車いすのお客さんが裏から入れるようにしたり、お子様用の椅子を用意したりといった工夫をされています。料理だけでなくお客さんに心地いいと思ってもらえる雰囲気も、人気の秘訣のようです。
料理人としての新たな境地を求めて
園田さんの挑戦はまだまだ続きます。新たなチャレンジとして、洋食以外も含め、自由なお店づくりもしていきたいと、今後の目標を話していただきました。
もちろん、これまでこだわってきた人気のハンバーグは、今後もひとつの武器として勝負していきたいとのこと。園田さんの挑戦はこれからも続きます。
直方に生まれ育ち、人気店を作ってきた料理人、園田さん。ハンバーグにかけてきた、料理人としての一途な姿勢が印象的でした。ぜひ皆さんも、園田さんがこだわりぬいたハンバーグを食べてみては…？
『ギャラリーレストランBuono』
営業 ：11:30～14:00（ランチ）
14:00～17:00（喫茶）
17:30～21:00（ディナー）
住所 ：福岡県直方市古町10-20（JR直方駅より徒歩5分）
定休日 ：月曜日
電話 ：0949-23-1999
駐車場 ：あり（店前に8台スペース）
取材・文・編集：田中希一（担当）、田中裕祐、首藤颯希、西村歩 撮影：田中裕祐
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