46.福岡出張作業、一人旅(1月6日)ヤシの木の道から青空へ、雪花の木の道へ(最終話)
※サブビジネスである業務代行の一環としてコロナ禍で戻れなくなった外国人の空き家やトランクルームを代わりに片付けています。
出張&旅4日目(最終日)
<本日のプラン>
天神(ホテルチェックアウト)→博多ポートタワー→博多港国際旅客ターミナル→福岡空港→成田空港
4日間の旅程を終えて
もう東京へ帰る時間、
福岡空港へ向かうために
最寄り駅である呉服町駅まで歩く。
朝を迎える街道が日差しでまぶしく輝いて、
隣のビルより背が高いヤシの並木の道を歩いたら
どうやら異国の地へ来た様な気がする
そう、
福岡は
たくさんの顔を見せる地、
異邦人にも、地元を感じる様な親しみで
穏やかな微笑みで迎えて
関東とははっきり違う異国的顔も見せる
大昔の伝統と伝説から
スマートなモダニズム的な顔まで
那珂川の流れが
自然に博多湾へ、海へ繋がる様に
今の歴史という海に
絶えなく流れて行く。
呉服町駅から地下鉄で
無事に福岡空港へ着いたら
来た日と違って大混雑の空港へ唖然!
あ、年末年始連休を終えて東京に帰る人波!
やっと現実を感じる
チケッティングを終えて
朝食のためレストラン街へ
空いている店は少なく、
入ったのは初めて聞いたやりうどんの店
やりうどん?
やはりこの地名物だそう。
後、長い箸か棒を揚げた?様なのがのかっている
奇妙なうどんが出た。
ごぼう揚げたそう。
まだまだ未知の麺の世界に入る瞬間であった。
お味は普通に美味しかった。
搭乗への長い行列は意外と順調に進んで
東京から着いてまた東京へターンする飛行機が見えるビュー
いろんなパートでテキパキ働く皆さんのお陰で
無事に福岡を離陸
こんなに重たい人工物が重力から抵抗して
揚力で飛ぶなんて
知っていながらも改めて驚く
4日間お世話になった町、都市、山川、海の風景は
まるでおもちゃの様にどんどん小さくなって
まもなく、思い出になって心の引き出しに入る。
飛行機は更に青空に上昇し、
ふわふわ絹の布団みたいな風景も見せる
依頼人のお陰で
四日間の福岡出張と旅を無事に終えて
東京に帰る。
信頼してご依頼頂いて
ありがとうございました。
東京は雪が降っているという気象案内で
まさかと思ったら
まもなく成田へ着陸するというアナウンス後、
窓から望んだ風景はやはりその通りで
成田へ着陸後、
溶けながら降る雪で
すべすべひんやりした階段をのろのろ降りて
第3から第2ターミナルへ移動、
東京行の京成スカイアクセスへ乗車
そのうち雪はどんどん降って
まさに北海道長万部辺りを走る様な気がする。
早い春から真冬に戻った
福岡のことは夢だったかしら。
なかなか珍しい東京の町の風景
夜中、
家の前の桜の並木には
桜の代わりに雪花が咲いた。
朝はまぶしい太陽のヤシの並木の道を歩いて
夜は北国の手がしびる雪花道を歩く
これで福岡の旅程が終わる。
今度の福岡出張が個人として特別だった理由は
実は15年前の両親の足跡を沿って、
心から感じながら行ったからだ。
2007年東京へ留学中の息子に会いに
この地へ来た両親、
日頃からイレギュラーな冒険(?)が好きだった父さんは
ソウルから東京までは飛行機で羽田まで、
帰りは東京から新幹線で博多まで、
博多港からプサン港までフェリーでの
なかなかスペクタクルなプランを実行した。
(実際にはこんなプランを実行する人はあまりいないと思うーー;)
時間が経って
お父さんの遺品整理際に
旅がとても好き、その中で
息子を会いに来たこの地への旅行(九州を一周して下関から帰った1998年夫婦旅行含む2回)の思い出を大事にして保管していた
当時の観光情報パンフレット
中には15年前福岡市営地下鉄路線図に
手書きで乗り換える駅や降りる駅などが
きちんと記載されていた。
片道チケットは入国を断れるケースもあって
15年前、お迎えの羽田空港でいらいらしたのが、
東京で初めてで最後になる楽しい時間を過ごして、東京駅まで博多へ向かう両親を涙の見送りしたのが
まるで昨日みたい。
両親が歩いた福岡の道、
見た町の風光、
感じた風
たとえ、一緒ではなかったけれど
その足跡を沿って感じたかった。
15年という時間を超えて
共有したかった。
豪華な
贅沢な旅行ではない
こんな平凡な旅が
父さんにとっては
一生に残る
特別な
幸せな思い出だったのか
10年前、
最後の電話で
もう一度この地に
旅行に来たいという父さんの旨を
仕事を言い訳にして
冷たく断った自分が
嫌いで恨めしい
だけど、もしかして
父さんは
風になって
空気になって
海が見える博多港で
15年ぶりに自分を会いに来た息子を
ずっと待ってて迎えて来たかもしれない
と信じたい。
ここにしか言えないけれど、
とても特別で
とても幸せだった
4日間の
福岡出張、
旅程であった。
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