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2-6.添乗員の作業-①打合せ(上編)

ツアー依頼のアサインを承諾したら打合せが行います。

ツアーに参加されるお客様はわくわくしながら

当然、当日からスタートですが、(自宅から集合場所が遠くてたまに前泊する方もいるけど)

そのわくわくさに応じる様に

添乗員は予め

ツアーを把握して準備する必要があります。

その作業を「打合せ」といいます。

なので、添乗員はこの打合せから

実際のツアーが始まります。

打合せではツアーに関するぶ厚い書類をもらいますが、

その中で一番大事な書類は指示書と名簿です。

指示書

お客様用のパンフレットと異なってツアーの細かい説明や

コース別の行動、注意事項などが書いてあります。

先ずは、指示書を精読することが大事です。

重要な部分は色を付けたり、メモを加えたりします。

自分に合う分かりやすい方法で結構です。

分からない、曖昧な部分がない様に

担当者に聞きながら

完璧に理解し、自分の物にします。

移動手段、人数、集合場所把握、移動経路、

各寄り先での滞在時間、次の所までの所要時間、

決済方法、もらうべきのもの、オプション事項確認…

等々…

外国人の僕の場合は知らない言葉や地名の読み方まで

調べるのでもっともっとかかります。

自分が選んだ道なので突破するしかないです。

ある程度慣れた今はそうでもないけど、

あの頃は日本人の添乗員より1.5~2倍ほど時間がかかりました。

指示書を紛失するとツアーはもうアウトなので

ドライバーさんに渡す分も含めて

3枚コピーします。(原本は綺麗にして精算の時旅行会社へ戻します。)

同じドキュメンタリーに入れて紛失すると

コピーする意味もなく

それも大変なので

ドキュメンタリーも別のものに分けて保管します。

指示書は社内機密なのでドライバーやガイドさん以外

お客様や宿、観光地など業者さんには

絶対見せてはいけません。

そして、指示書に書いている通りに実行しないといけません。

ツアー途中でやむを得ずルートや寄り先の順番などを変える時は

それが著しく正しいと思った場合でも勝手に決めなくて

必ず、旅行会社の担当者と相談してします。

許可をもらってからにしないと

トラブルの時、責任の問題になります。

名簿

次に大事なのはお客様の名簿です。

名簿も2枚ほどコピーします。

特にここには個人情報が入っているので

漏れたら法的な責任問題まで至るので

命だと思って大事に扱いします。

人数を間違えると恐ろし結果が待っているので

人数は無条件正確に把握します。

打合せ途中にも、後でも、当日でも

頻繁に変わるのが人数です。

お客様のお名前も何回も読んで馴染みを付けます。

同じ苗字の方同時参加もありえるので勘違いしない様に

気を付けます。

バスツアーの場合集合場所は1か所だけじゃないのが一般的です。

なので名簿では全体人数はもちろん、そのグループの人数、

乗車場所別の人数(グループの中でも乗車場所ばらばらも多いです)、

年齢なども把握します。

2台以上の台数口の場合は1号車の添乗員が人数を分けます。

名簿には特異事項も書いてあります。

持病ある方やお身体が不自由な方の場合病状、

リピーター方で過去悪い事をして報告された場合その履歴、

小さいお子様や年配の方、障害の方、妊娠中の方など

特別な配慮を要する方など

様々な事が記載されています。

プライベートツアーではないし

添乗員一人あたり50人近いお客様を

全て都合に合わせるのは無理かもしれないけど、

なるべく最善を尽くして応じるのが

添乗員の仕事です。

そうです。

ツアーを把握して単純に付き添い

ロボットの様に

指示書通り案内するのではなく

お客様のことまで

細かく気配りすると

お客様も安心出来て

ツアーのクオリティーは

更に

アップします。

人によっては

人生に残る

良い思い出になるかもしれません。

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