ネタばらし #誰もいない家

※本投稿はFBで投稿したものと同じです。

4月27日、松岡嬢の旧家にて開催された展示「誰もいない家」にて、あることをいたしました。ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。家の中のいたるところに松岡嬢の作品が展示されており、来場された方が諸々のやり取りをしておりました…というのも、松岡嬢も、松岡嬢以外の方もフリーダムにARGのようなものを進行させるという、不思議な空間になっていました。「#誰もいない家」と検索いただければ、“家に帰って来た人達“の行動や感想を見ることができます。

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私がその家を訪れた時は、松岡さんしかいませんでした。イベントの開始は4月27日の0:00から。Twitterには来場している人がいるような内容が投稿されているにもかかわらず、他に人影が見えませんでした。

「遅くなってごめんね、ああ、これお土産。」
「あー!ありがとう、なんか、飲む?」
「いい、いい、気にしないで。先に2階に荷物置いてくる」

(中略)

「イベント何時からなの?誰もいないじゃん。」
「ねー、まだだれも来てないの。」
「あー…今のうちに2階の写真撮っていい?」
「いいよー、1階にも作品あるから撮ってね。」

(中略)

「まさか、突然「来て」って言われた時にはびっくりしたけど。」
「写真撮ってもらいたかったからね。忙しかった?」
「いや別にいいんだけど(笑)誰もいない時じゃないと、こんなにゆっくり撮影できないから、まぁ、いいよ」

(中略)

「お腹減ったなぁ。何か食べたい。」
「何食べたいの?」
「蕎麦。」
「伸びちゃうから、全員揃ってからネ。」

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野暮な解説。私は、『カメラに映らない人を認識できない人』でした。なぜこんなことをしたかは、(進行中、私が認識していた人相手に話していましたが…)要は「目に見えない隣人が存在する」という話です。パラレルワールドというものは正物質と反物質でできていて。反物質を肉眼で捉えられない人間は、もしかして存在する反物質でできた人間を認識できないから、反物質人間が沢山いる空間にいても、正物質人間にとってその空間は“誰もいない”。それで、たぶん反物質人間をたまに見たり聞いたりした時に、正物質人間はその人たちを「幽霊」と呼ぶ。そう、私は思うことがあるのです。それで、反物質人間を捉えることができるのが、カメラや鏡といった道具(幽霊が映ることがある)。私は“誰もいない”空間から“誰か”を目で捉えられるようにするために、その“誰か”を写真に撮っていく必要がありました。

ただし条件が。私はあくまで作品を撮るように松岡さんに呼ばれて来ているのです。だから、作品以外は撮影しない。なので…作品を撮ろうとする画角の中でどのように来場者は自分をねじ込むか…というサディスティックなことをしました(笑)とても楽しかったです。あくまで作品を撮っているので、そりゃあ作品が小さくなるような撮影はしませんし(画角が狭くて誰も中に映り込めない)、フラッシュを焚くこともありますし(鏡に反射して鏡に映ろうとした人キャンセル)、作品が最もよく映る角度を考えて撮影しますから(シャッタースピード落として動いている人撮影キャンセル)…。

私をこの人間の設定にしたおかげで、展示作品の傍らには多くの来場者が映り込みました。パラレルワールドとは別にこのARG?で狙っていたのは、『作品=作者以外誰もいない家』ということ。作品の撮影は当然、作品がメインです。出来る限り人間などの動的なものを排除して撮る。この時、カメラを通じて撮影者が捉えられるものは、その作品の作者の人間性だけ。だから、私は家に着いた時、家には作品の持つ人間性=松岡さんだけが存在したのでした。

最終的に作品と、カメラが捉えられた限りの来場者が見える。誰もいない、ではなくて、実は誰もがいるはずの家。これが私の仕掛けたことでした。

まあしかし、23時ごろからお酒入れてみっちり会話したり、お風呂入った後は私の愚痴を聞いてもらったりと、色々して、その家から出発しました。「行ってきます」と。今回の展示に誘ってくれた松岡嬢に感謝を。…私が思った以上に奔放なことをしたと思うので、迷惑にならなかったかだけ不安ですが(苦笑)。また、当日現地で写真に写ろうと奮闘していただいた皆様、重ねてですがありがとうございました。写真については(暗かったので焦点が合っていない写真もあり恐縮ですが)、可能ならば松岡嬢を通じて、来場者への限定公開ができればと思っております。

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自分のミステリー公演に関する情報まとめや、出演した参加型イベント・通常の舞台の裏話、体験したイベントやイマーシブ公演の追体験的記述をしています(ネタバレを多分に含みます)。長文書く癖があるのに、途中で飽きて辞めちゃうこともあります。