米国株、ダウ3日続落し330ドル安 セールスフォース急落が重荷 ナスダックは続落

米国株、ダウ3日続落し330ドル安 セールスフォース急落が重荷 ナスダックは続落

米国・欧州株概況

2024年5月31日 5:46

【NQNニューヨーク=戸部実華】30日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続落し、前日比330ドル06セント(0.85%)安の3万8111ドル48セントで終えた。前日夕に発表した四半期決算や見通しが売り材料となったセールスフォースが急落し、指数を押し下げた。主力株の一部にも売りが波及し、ダウ平均の下げ幅は400ドルを超える場面があった。

セールスフォースは19.7%安となった。29日夕発表の2024年2〜4月期決算で売上高が市場予想に届かず、5〜7月期の業績見通しも市場予想を下回った。「人工知能(AI)関連の追い風による業績期待が高まっていただけに売りが広がった」(LPLファイナンシャルのクインシー・クロスビー氏)との見方があった。ソフトウエア関連を中心にハイテク銘柄に売りが波及。マイクロソフトが3.3%下げた。

30日発表の24年1〜3月期の米実質国内総生産(GDP)改定値は前期比年率で1.3%増と速報値(1.6%増)から下方修正された。個人消費の伸び率が引き下げられ「年後半は景気が一段と減速する」(ミラー・タバックのマシュー・マリー氏)との懸念がくすぶった。

半面、同時に発表された1〜3月期の米個人消費支出(PCE)物価指数は食品とエネルギーを除くコア指数の伸びが前期比年率で3.6%と、速報値(3.7%)を下回り「米連邦準備理事会(FRB)による利下げ開始を後押しする」(シティグループ)との見方もあった。米連邦準備理事会(FRB)が物価指標として重視するPCE物価指数の4月分が31日に発表されるのを見極めたい雰囲気が強かった。

 ダウ平均の構成銘柄ではアマゾン・ドット・コムゴールドマン・サックス、メルクが下落した。一方、ベライゾン・コミュニケーションズハネウェル・インターナショナル、ナイキが上昇した。

午前にはダウ平均とS&P500種株価指数の更新が1時間あまり停止する場面があった。S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズはデータ配信に問題が生じたとしている。更新は正午前に再開した。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続落した。前日比183.501ポイント(1.08%)安の1万6737.079で終えた。アルファベットやメタプラットフォームズが安い。エヌビディアは5営業日ぶりに反落した。

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