米国株、ダウ反落し54ドル安 利益確定売り S&P500種は初の5000超え

米国株、ダウ反落し54ドル安 利益確定売り S&P500種は初の5000超え

米国・欧州株概況

2024年2月10日 6:32

【NQNニューヨーク=横内理恵】9日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日ぶりに反落し、前日比54ドル64セント(0.14%)安の3万8671ドル69セントで終えた。前日にかけて連日で過去最高値を更新しており、主力株の一角に利益確定売りが出た。半面、ハイテク株の上昇が続いており、ダウ平均の下値を支えた。

米長期金利が一時前日比0.04%高い(債券価格は安い)4.19%を付けたのも、株式の相対的な割高感につながった。決算を手がかりに前日に大幅高となった映画・娯楽のウォルト・ディズニーなど幅広い銘柄に売りが広がり、ダウ平均は160ドル近く下げる場面があった。

一方、人工知能(AI)需要で業績への追い風が強まるとの見方からハイテクや半導体株への買いが続いた。9日午後にはロイター通信が画像処理半導体のエヌビディアがクラウド事業者などのカスタム半導体の設計を手がける部門の設立に動いていると報じた。ダウ平均ではソフトウエアのマイクロソフトや半導体のインテル、IT(情報技術)のIBMなどが買われた。

ダウ平均は寄り付き直後には小幅に上げる場面もあった。米労働省が9日に発表した米消費者物価指数(CPI)の年次改定結果で、2023年12月の前月比の上昇率が0.3%から0.2%に下方修正された。インフレが再加速するとの警戒感が和らいだ。

多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は4日続伸し、前日比28.70ポイント(0.57%)高の5026.61と過去最高値で終えた。終日、節目の5000を上回って推移し、相場上昇に乗り遅れまいとする投資家の買いを誘った面があった。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は4日続伸した。前日比196.949ポイント(1.24%)高の1万5990.664と21年11月以来の高値で終えた。エヌビディアを中心に半導体株の上昇が目立った。ネット通販のアマゾン・ドット・コムも高かった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?