米国株、ダウ続伸し242ドル高 CPI好感、4万ドル台回復
米国株、ダウ続伸し242ドル高 CPI好感、4万ドル台回復
2024年8月15日 5:35
【NQNニューヨーク=横内理恵】14日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前日比242ドル75セント(0.61%)高の4万0008ドル39セントで終えた。1日以来、ほぼ2週間ぶりに4万ドルを回復した。同日発表の7月の米消費者物価指数(CPI)がインフレ鈍化を示した。消費関連など景気敏感株への買いが目立った。
7月のCPIは前年同月比で2.9%上昇し、2021年3月以来の低さとなった。6月やダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想の3.0%を下回った。前月比では0.2%上昇し、市場予想と一致した。エネルギーと食品を除くコア指数も市場予想通りだった。「インフレ減速の流れにおおむね変わりがない」(ウェルズ・ファーゴ証券)と受け止められた。
13日発表の7月の米卸売物価指数(PPI)も市場予想を下回り、物価上昇圧力の緩和を示した。米連邦準備理事会(FRB)が利下げに動きやすくなり、米景気を支えるとの安心感につながった。労働市場の軟化や米景気下振れへの過度の警戒が薄れる傾向にあり、「投資家心理を支えている」(マーフィー・アンド・シルヴェスト・ウェルス・マネジメントのポール・ノルティ氏)との声があった。
ダウ平均の構成銘柄ではアメリカン・エキスプレスやホーム・デポ、トラベラーズの上昇が目立った。半面、インテルが売られた。13日付の米証券取引委員会(SEC)への届け出で、2024年4〜6月期に保有する英半導体設計のアーム・ホールディングスの米預託証券(ADR)をすべて売却していたことが分かり、売りを誘った。メルクも安い。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は小幅に5日続伸した。前日比4.993ポイント(0.02%)高の1万7192.601で終えた。エヌビディアやブロードコムなどが上昇した。一方、アルファベットの下げが目立った。傘下のグーグルに米司法省が事業分割を命じることを検討しているとの13日夕の報道が売り材料となった。テスラの下げも大きかった。
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