米国株、ダウ続伸し163ドル高 インフレ鈍化期待で ナスダック続伸

米国株、ダウ続伸し163ドル高 インフレ鈍化期待で ナスダック続伸

米国・欧州株概況

2023年11月16日 6:27



【NQNニューヨーク=川上純平】15日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸した。前日比163ドル51セント(0.46%)高の3万4991ドル21セントと8月中旬以来の高値で終えた。15日発表の10月の米卸売物価指数(PPI)が市場予想に反して低下した。インフレの鈍化を示し、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ局面が終わったとの見方が一段と強まり買いが入った。

10月のPPIは前月比0.5%低下し、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(0.1%上昇)を下回った。14日発表の10月の米消費者物価指数(CPI)に続いて物価上昇の鈍化を示す内容で、市場では「FRBが追加利上げを避けるとの見方を支える」(オックスフォード・エコノミクスのマシュー・マーティン氏)結果だったとの受け止めが広がった。

ダウ平均の構成銘柄ではないが、15日に市場予想を上回る四半期決算を発表した小売りのターゲットが急伸した。同日発表の10月の米小売売上高は前月比0.1%減と市場予想(0.2%減)ほど落ち込まなかった。消費の底堅さが意識されたのも米株相場を支えた。

もっとも、ダウ平均は上げ幅を40ドルほどに縮める場面があった。前日までの3営業日で900ドルあまり上昇していた。短期間で大きく水準を切り上げた後で、利益確定売りも出た。

映画・娯楽のウォルト・ディズニーやスポーツ用品のナイキなど消費関連株の上昇が目立った。半導体のインテルや工業製品・事務用品のスリーエムも上昇した。半面、製薬のメルクや日用品のプロクター・アンド・ギャンブルといったディフェンシブ株の一角が下げた。

ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は小幅に続伸した。前日比9.455ポイント(0.06%)高の1万4103.836と8月上旬以来の高値で終えた。電気自動車のテスラが上昇した。半導体のエヌビディアは11営業日ぶりに反落した。

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