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エピソード7 思い出の場所に再び

2002年4月19日(木)_待ちに待った日がついにやってきました!

ドラムを習い始めてもうすぐ1年になるのだけど、ギター弾きの友人とスタジオ練習をすることになっのです。

いつかは、誰かと一緒に演奏ができるようになりたい!という願いを、浜田省吾の曲が大好きな友人が叶えてくれました。

「また ギターを弾きたくてウズウズしてた」
という友人は、北海道の小樽まで出かけてギターを買ってくるほどの力の入りよう。
4時間かけて弾き比べて選ばれた「彼女」は真っ赤なフェンダーでした。
私はその彼女との初対面も楽しみのひとつだった。

18時練習開始が待ちきれないかのように、二人とも、15分前にはスタジオ前に集合していました。

練習場所に選んだスタジオというのは、青春グラフィティに登場したあの場所です。
私にとって、最初で最後のライブになった楽器店の地下にあるスタジオ。

失恋の痛みと、練習不足の不安が交錯する中、無我夢中でドラムを叩いたあのときは、もう、バンドなんて、ドラムなんて叩かないだろうと思っていました。でも、長い年月を経て、またここに戻ってきたのです。それは、リベンジを果たすような気持ちでした。

楽器店の店長は あの頃と全然変わっていませんでしたが、地下のスタジオは、ずいぶん様変わりしてきれいになっていました。(昔は、もっと暗くて汚い感じでした。)

さっそくスタジオに入って、友人はギターが弾けるように準備に取り掛かりました。
わたしも、ドラムのセットを叩きやすいように位置決め。だんだんドキドキしてきて手が震えてきています。ホントにちゃんと叩けるのか 心配になってきていました。
友人は、ずっとアマチュアバンドで活躍してたベテランのギタリスト。
「上手い下手、関係ないよ。楽しくやりましょう♪」とは言ってくれたけど、私は超初心者だからねぇ~。
けれど、今日が最後じゃなくて、これから始まるわけだから、リラックスして叩いてみようと、自分に言い聞かせながら準備をすすめました。

準備が整って、「とりあえずリズムとって」と言われ、シンプルな8ビートをひたすら叩いてました。
ものすごく力が入っているのが自分でわかるんだけど、一人でスタジオに篭って練習してるより、絶対に楽しい!
そしてドラムに合わせて、アドリブでギターを弾いてくれる友人の上手さに感動!「彼女」の持つのびやかな音が、スタジオ中に響き渡って、叩いてるって言うより、わたしは、ただ聴き惚れてるって感じでした。

「何かやってみようか?」といわれ、演奏したのが、「演奏旅行」。
友人が 昔よく弾いてた曲だったということが前の晩にわかったので、練習は全然してなかったのですが、リズムとる程度に叩いてみました。
やっぱり難しい!ただリズムとるだけなのですが、一人で練習してるときには感じなかった緊張感が走りました。
「こりゃ、ベース呼ばなくて正解だったな(笑)」_“ほんと!全くそのとおり(笑)。まず、ドラムとギターをしっかり固めなくちゃね~~(笑)”

そのあと、「終わりなき疾走」「悲しみは雪のように」「反抗期」「あばずれセブンティーン」を練習して、とりあえず「反抗期」を完全に演奏できるようになる_ということを目標に決めました。
途中、休憩したのはたった5分だけ。あとは、ずっと叩きっぱなしでした。いや、叩いていたというより弾いてたという感じです。
友人は汗びっしょりになっていました。ドキドキの連続でしたが、2時間があっという間に過ぎました。

目には見えないけれど、思い続けて、頑張り続けていたら、いつの日かその場所に辿り着くことができる!
いくつになっても、夢は捨てちゃいけないですね!
プロになりたいわけでも、それで生業を立てたいわけでもないけど、音楽とずっとずっと繋がっていたい!
ただ聴いているだけじゃなくて、自分でも表現してみたい!

ずっと追いかけつづけていた浜田省吾の曲で、それが実現できたのは、やっぱり最高です!(もちろん、そのずっと先には、もっと大きな目論みがあるわけなんだけど・・・)。あ・・・実現には、まだまだ時間がかかるのでした(笑)!

そして、それを一人の力じゃなく、同じように音楽を愛し、省吾の曲を愛している友人と一緒に実現できるかもしれないってことを、最高に幸せだと思っています。それは、一にも二にも、私の練習にかかってるんだけど・・・(笑)。新しい展開に向けて、楽しみながら頑張ってみようと思います。

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