見出し画像

ノートと私(3)

期待に胸を膨らませ、第一志望の物流会社に入社し、1週間の導入研修を受けました。
男子社員は、その導入研修の後、3カ月は工場での製造実習、さらに3カ月は販売店での実習を経て9月から各部署に配属でしたが、女子社員はこの導入研修が終わるとすぐに各部署に配属されました。

しかし、短いけれど、中身の濃い1週間でした。
最初の5日間は、経営理念や経営方針、倉庫業界・輸送業界の実情の説明・倉庫見学等があり、講義では、社長・専務・取締役・部長から直々に説明していただきました。最後の2日間は、研修インストラクターを務められている先輩社員のマナー研修でした。

研修はただ見学や受講するだけではなく、科目ごとにレポート作成が義務付けられていました。
レポートは翌日提出になっていましたが、就職日記をつけて、記録を取るのが大好きになっていたので、どの科目も裏面までギッシリ書いて提出しました。

画像1

提出したレポートは、研修を担当された方と人事部長が目を通してくださり、質問の回答やレポートを読んで下さったコメントを添えて返却されました。社長や専務からは検印だけで、コメントはなし。講師記入欄が空白になっていたのを見て、ちょっとがっかりしましたが、お忙しい中を、新入社員のために講話してくださったのですから、お会いできただけでもありがたいことだと思うようにしました。

2日間、親身になって私たちにマナーを指導して下さった先輩女子社員の方たちは、励みになるコメントをギッシリ書いて下さっていました。営業所勤務になり、失敗に次ぐ失敗の連続で、落ち込んだときに、よくそのコメントを読み返しては、“気持ちを切り替えて頑張ろう!”と思っていました。

何気ない言葉でも、勇気づけられたり、ヒントをもらえたりします。
どんなに忙しくても、言葉を惜しまずプレゼント出来る人になりたい!

専門学校の講義で、毎回提出してもらう「今日の気づき」という感想レポートに、コメントをギッシリ書いてお返ししているのは、この頃の経験が元になっています。

画像2


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?