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高野登さんの伝え方から学んだこと

先日、久しぶりに高野登さんのお話を、会場で直接伺うことができました。
高野さんのセミナーに初めて参加させていただいたのは、ちょうど10年前(2011年)です。
対面だけでなく、オンラインでも何度もお話を伺っていますが、常に最新の内容を最良の伝え方で、私たちに提供してくださっています。

高野さんは、オンラインでもリアルでも、1時間~2時間程度の場合、パワーポイントもホワイトボードも使われないし、資料も配付されません。
でも、最初から最後まで私たちのことをひきつけて、選び抜かれた言葉を届けてくださいますし、良質な問いかけをして私たちに考える時間を作ってくださっています。

お話の内容以上に、どのように伝えたらよいのかを示してくださっています。

高野さんがパワーポイントを使われない理由は、
ひとつは、脱線した内容から本題に自由に戻りたいため。
もうひとつは、パワーポイントを投影すると、人の視線はパワーポイントに向いてしまうため。

脱線に次ぐ脱線ですが、必ず本題にはきちんと戻られるのです。整理しながらノートを取っているとよくわかります。

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とても勉強になるのが、難しい言葉を一切使われないことです。外来語、カタカナ言葉、専門用語、略語は出てきません。一人でもそのことを知らない人がいると、話題についていけなくなるということを理解されています。

どうしても引用したい用語は必ず意味を説明し、具体例も提示してくださいます。話すスピードは、どちらかというと早い方で、高野さんの話されるスピードについていきながらノートを取るのは大変です。私の字が大きいのもありますが、今回は6ページ書きとりました。それだけ、内容のボリュームがあります。

しかしそのボリュームの多さを感じないのは、約6割が、私たちへの「問い」になっているからです。

「最初に問われ、考える時間を作ってもらい、高野さんの考えが述べられて自分との相違点を確認する」
ワークが一切入っていなくても、自然に考える時間や高野さんと対話しているような感覚を味わえるのが素晴らしいところです。

そして、今回は、4月に発刊された本に深く関わる内容になっていました。

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2ページで1つの話が完結していて、100の言葉とエピソードが紹介されています。そのことを想定していたので、事前にもう1回本を読んで講演会に参加しました。

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本に書いてあった100のメッセージもリスト化して持ち歩いて、移動中のJRやバスの中で、本文とともに繰り返し言葉に触れるようにしています。

お話の中に、右ページに紹介されていた言葉はいくつか出てきましたが、エピソードや関連したお話は、本に載っていない内容を準備されていました。
ご講演を聴き、本を読むことでこの言葉についてじっくり考える材料をくださっているのがわかります。

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最近の高野さんは、FBの投稿も本も、大切なことを言葉や内容を選びながら短くまとめることを大切にされています。
私もそれを真似て、メモした6ページの内容を1ページにまとめてみました。
書いた内容は、その日のうちに自分の言葉で表してみると、吸収力があがります。

講師として、伝え方を磨き続けることは大切です。しかし、「伝え方のポイントとは?」のような具体的なノウハウを学ぶだけでは役に立ちませんし、いろいろあって消化不良を起こしてしまいます。
それよりも、受講者になって話を聞いたほうが、深い気づきが得らますし、自分はどうしているだろう?と自分の振り返りにもなります。

たくさんのパワーと、たくさんの問いをプレゼントしていただいたので、今日から早速実践あるのみです!
高野さん、いつもありがとうございます!

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