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ここから変化が起こる貴重なドロー  D-T1回戦(ナゴヤD)

久々に岡田監督のタクトが大炸裂だ。これまでは腕を振るう場面がほとんど見られなかった。打線が沈黙し続けて、動かそうにも塁上に駒がいなかった。昨日は代走のカードを3枚も切って、残った野手は長坂のみだった。捕手に何か起こった場面に残しておく必要があるので、実質切れるカードは全て切った総動員だった。引き分けだったが、ある意味今季の戦いに於いて、潮目が変わる素晴らしい戦いだった

一番素晴らしかったのは8回表、二死・二三塁で近本の打席の場面。二走の木浪に代えて小幡を送っていたこと。木浪も足が遅い訳ではないが、躊躇なく小幡に代えた。小幡も判断よく、近本の内野安打でホームに還って来た。素晴らしいベースランニングだ。1点だけだと試合は終わっていた可能性が極めて高かったが、同点に追いついたのがエクセレントだった。近本もクリーンなヒットでなくても、バットに当てれば同点までは在り得るとの判断だった。岡田監督が全幅の信頼を寄せる近本の野球脳は凄い。

糸原ですよ、糸原。彼の打席が試合展開の全てを変えたと言っても過言ではない。12球も粘って四球を勝ち取った。守備範囲の狭さで守る所がない彼だが、まだ野球をするマインドは全く衰えていない。拍手だ。

青柳は彼らしい投球だったと思う。2失点した場面は連続でヒットを打たれたイニング。丁寧に先頭バッターを打ち取る投球が出来れば勝ち星は付いてくる。柳も彼の実力を発揮して青柳以上の素晴らしい内容だった。タイガースはたった2安打しか打っていない。与四球も0で攻略出来なかった。

それにしても両チームともに出て来るリリーフが素晴らしい。タイガースの投手陣は12球団一の陣容だと言われたが、ドラゴンズも決して負けていない。昨日のメンバーを見ればやや中日が上回っているかと感じたほど。監督がムチャをしなければ、今年中日はソコソコ戦うだろう。ただ、岡田監督と立浪監督では力量に相当な差があるからね。

ワンチャンスをもぎ取って、総力戦に持ち込み、ドローをもぎ取った。たかが1個の引き分けだが、それ以上の価値がある引き分けだったと思う。ここから今季は変わって行くよ。

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