海青ちゃんデビュー戦に見る、嫌われに行く能力

週の真ん中木曜日なので、特別記事です。
先週の特別記事のコメントにはリクエストがなかったので、月曜日のコメントから。
「岡谷さんについて」
なんだけど、海青ちゃんのデビュー戦における“赤髪”岡谷さんが私的に素晴らしかったので今回取り上げさせてもらいます。
ちょうど、渡りに船といいますか。語りたいと思ってたところなんですよね。

10月からnoteを始めてその都度感じたことをnoteに書くことによって、自分の考えを世に出すレベルでまとめるという新鮮な体験をしているので、この作業は自分のプロレスキャリアにとってもいいのかもしれない。

武知海青選手のデビュー戦、あれってやっぱり武知海青スゲー!って印象が一番残る試合ではあるんだけど、実は人生というフィルターを通して、語るべき点がいっぱいあるんですよ。
あ、海青ちゃんのデビュー戦見てる前提で書くことは許してください。
とはいえ、見てなくてもなんとなくはつかめるよう表現はしていきます。

あの試合、みんながそれぞれの仕事をしていたのですが、中でも岡谷さんの働きには目を見張るものがありました。
いや、あの場にいた選手みんなが良かったんですよ。
ただ、私から見て一番あの試合で選手としての成長が見えたのが岡谷さんでした。
注目度が高い「武知海青デビュー戦」という舞台。
その中で、みんなが武知海青に花を持たせようとしていたのであれば、あんなに素晴らしいデビュー戦にはならなかった。
目線が同じ“敵”がいることであの試合に戦いが宿ったのです。
今や浸透しつつあるMAOさん発祥の「武知ギャル」が集ったあの日の後楽園で、武知海青を敵視し潰しに行くのはとても勇気がいることです。
武知ギャルって、言う方も言われる方も悪い気しなくていい響きだよね。
私も積極的に使っていきます。

話はそれますが、今、プロレスに悪役が存在しにくい時代です。
なぜなら、後からSNSで善悪を論じられるようになったから。
プロレスって会場で見ている分には「非日常」なのですが、SNSでは「現実」になっちゃうんですよ。
だから、後からいくらでも悪かった点は指摘できちゃう。
昔は「悪いからなんとなく嫌い」で済んだものが、今では後から粗を言語化できちゃうんですね。
夢の世界の出来事のはずが、SNSで我に返る瞬間があるわけです。
だから、嫌われると文字で可視化できる形で残っちゃう時代なんですよ今は。
強い信念がないと、やれません。
私は特に自分で悪役のつもりはないですけども、まあ嫌われやすいスタイルではあります。
そんな私は、SNSが発達する前の時代からこのスタイルでやっていたから今も出来てるって部分はあります。
今の時代からまた私のキャリアをやり直すことは、たぶん難しいでしょう。
今の時代、嫌われにいきにくいんですよ。
マイナス意見が可視化されやすい。

一方で、主人公がいてそれに対抗するライバルのキャラが立ってないと、戦いを描くコンテンツは面白くならないんです。
なので、悪役を作りにくい世の中はちょっとプロレス的には逆風なんじゃないかと感じる時があります。

でも、今回それを岡谷さんはやってのけた。
もちろん本人的には悪役のつもりはないでしょう。
でも、しっかり背景まで見えていて立ち回ったと私は思ってます。
ちゃんと海青ちゃんに敵意を向けて戦って、現時点での海青ちゃんのライバルとして名を上げることができた。
武知ギャルに一発で覚えられなくとも、「あの赤髪」で覚えられてるはずなんです。
それが重要なんですよ。
パッと見が赤髪でなければそうはなってないし、あの海青ちゃんに対する攻撃的な姿勢がなければ印象にも残らなかった。
今はなきイラプションというユニットがあったのですが、その解散したユニットに入った成果が岡谷さんに出た試合なんですよあの試合は。
試合での戦い方の姿勢は坂口征夫から、ビジュアルでのインパクトは赤井沙希から。
その二つの要素が結実したと言っていいでしょう。
この半年足らずという短いスパンで師匠ともいえる2人は引退してしまったけれど、ちゃんとそのエッセンスは自分のものにしていた。
岡谷さんが過ごしたイラプションでの時間は、何も無駄じゃなかった。
そういう意味でのドラマもあの試合にはあったんです。

今回は武知ギャル相手だっただけで、初めて見に来る人相手にもその要素って必要だと私は思っています。
興味がない人に一発で覚えてもらう特徴があるかどうか。
興味持ってもらう人増やすには、必要な要素。
岡谷さんは、この試合で成長した。
いわゆる若手と呼ばれる世代では、最近岡谷さんとTo-yさんが掴みつつあるんじゃないかと私は思ってるんだけど、その話は話が逸れ過ぎるんで興味がある方はまたリクエストしてください。

で、ここからは有料になるんですが、ちょいと掘り下げて
「嫌われに行く能力を自分のものにするには」って話をしたいと思います。
絶対に嫌われに行く能力ってのはあった方がいいと私は思ってます。
そして、これを持っていたり知っていたりすると、たぶん人生得するんじゃないか、とすら私は思っています。
単に嫌われることをするって事では決してなく。
ただ、それを下支えする条件もあるってことも含めて語っていきたいと思います。


そもそも、嫌われるってどういうことかわかります?

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