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移住と生き方

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同じ移住者のひとりとして、気になる移住者(検討中を含む)を取材。暮らし、仕事、家族のありかたなど、その人が大切にしているものに触れながら、これからの生き方を模索するきっかけに。
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#仕事

これが、自分の人生だ。そう胸を張れる自分でいたい(熊本県南阿蘇村地域おこし協力隊/市村 孝広さん)

市村 孝広さん大阪府東大阪市出身。東海大学阿蘇キャンパスで畜産について学び、大手食品加工メーカーに就職。「30歳になったら立ち止まろう」と決めていたとのことで、熊本に帰る道を選んだ。2021年2月着任。2023年6月退任。 初めて手にした居場所「ここは、たくさんの”初めて“をくれた場所」だと、市村孝広さんは言う。カブトムシを採ったり、人の優しさを身近に感じたり、ボランティア活動で幼稚園の子どもたちと接したり。「田舎を感じた」のも初めてのこと。自分が自分でいられる居場所を手

基盤は、家族と自分。そこに立ち返って見えたこと(熊本県南阿蘇村地域おこし協力隊/大内 佑介さん)

大内 佑介さん福島県二本松市出身。2019年12月着任、延長1年目。阿蘇市出身の妻と共に移住。そもそも、九州に来たことがほとんどなかったそうだが、休日は妻と熊本県内をドライブするのが楽しみに。天草の海は特に印象深いと話す。 自分がおかしくなっていく自分が自分でなくなっていく感覚というのは、苦しいものだ。望んで就いた仕事のはずなのに、やりがいを感じているはずなのに、なにかが歪んでいくような。地域おこし協力隊員の中にはそんな感覚に悩み、転職と移住を選んだ人がいる。大内佑介さん

移住・転職で手にした、宝物のような時(熊本県南阿蘇村地域おこし協力隊/藤岡 政人さん)

藤岡 政人さん大阪府東大阪市出身。家具職人として10年、鉄道製造の職人として10年を過ごした後、南阿蘇村へ。2019年11月着任。3年の任期を終え、2022年11月から延長期間に入った。妻のおすすめスポットは、杖立温泉(小国町)。 電車をつくってよ!藤岡政人さんの転機は、鉄道好きの甥の他愛ないひと言によってもたらされた。注文家具の職人だったという藤岡さんは、甥にとって「なんでもつくれる人」だったようだ。無邪気な言葉に真剣に応えて、藤岡さんは列車を製造する職人になる。木から