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小寒 第六十八候 水泉動

チェンマイも年明けのcovid-19の急激な感染拡大があり、そのあれこれでお正月も小正月もそれらしい気持ちは希薄にあっという間に日は過ぎてきてしまいました。少し日が過ぎてしまいましたが、小寒の第六十八候は、「水泉動」。「しみずあたたかをふくむ。」 期間は1月10日~1月14日。
土中で凍っていた泉が溶けて水が湧き、流れ始める頃。微かに春へと目覚めていくものごとがおちこちに現れはじめる、そんな頃だということでしょうか。

日本では、寒さの底の中にも春の気配を察知する頃でしょうが、こちらではあの美しい春の淡雪のようだったパヨームの花も散ってしまい、朝や夜こそ肌寒く、セーターやカーディガンが手放せないものの、午後にはそれもとうとう脱がなくてはならない熱が高さを取り戻しつつある太陽がじわりと投げかけてきて、短く貴重な熱帯の冬の中に、次の乾いた暑い季節の予兆を感じる頃でもあり、水の気配を感じるのはまだだいぶん先、雨季までお預けです。とはいえ、寒季から暑季への端境の頃には気温の急激な変化などによる嵐が通り抜けていく事もありますし、このの第六十八候の間も急に気温が上がりはじめたせいでしょうか、空は久しぶりに水気を含んでさまざまな雲が現れて表情豊かになりました。

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しかも、どことなく、ホリーな感じがするお天気雨まで。
水面に、雨だれの波紋が広がっているのが見えるでしょうか。

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亜熱帯のここでは温帯よりも激しく冷たい空気と熱い空気のせめぎ合いは激しく、これからしばらくは、寒季と暑季の押し合いが続く時期になったようです。そのせめぎ合いの形として空に現れる雲の様子は、これもまた生命が眠る季節から活動の季節へと移る先触れの水泉動 、空の水の蠢いなのかもしれません。

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