ペアダンスでは毎回完璧なリードをしなくてもよい

ソーシャルなペアダンスを踊る上では、同じ相手と踊っている間は、一度リードが通じた動きは二回目以降は多少雑にリードしてもよいです。それで十分に伝わりますし、伝わればよいのです。

レッスンを受けていると、「このリードでは伝わらないのでもっとこうしましょう」みたいなことを習います。
しかし、それはその動きをする度にすべて完璧にしなくてもよいです。

これは会話で考えると、「Aを達成するために、BをしたあとにCをやって」と相手に伝えて伝わったあと、再び「Aを達成するために、BをしたあとにCをやって」と同じことを伝えるのは労力がかかってしまい、伝える側も聞く側もめんどうです。二回目以降は「Aをやって」と率直に伝えたほうが会話がよりスムーズになります。

ソーシャルなペアダンスでも、毎回完璧に丁寧なリードをするのはけっこうたいへんです。繊細なリードは体に覚え込ませてはいますが、ソーシャルな場ではリーダーは考えることとやることが非常に多いので (音楽を聞いて、相手にやさしく、周りの人や壁・テーブルにぶつからないように、音楽を表現して踊る)、丁寧なリードをする余裕がないことがあります。
なので、同じ相手と踊っている間は、思い切って二回目以降は多少雑なリードにしてしまって、ほかのこと (音楽を表現して踊る) に集中してみる、ということができます。もちろん毎回丁寧にリードしてもよいですが、ほかにも大事なことはいろいろあるので、サボれるところがあることは知っておいてもよいかと思います。

しかし、これは社交ダンスのパーティだとむずかしいことがあるかもしれません。社交ダンスのパーティは、1. 一曲が途中で切られたりすることがあって同じ相手と踊る時間が短い (1分30秒とか)、2. 2曲連続で同じ種目ではない、3. 曲ごとに踊る相手が変わることが多い、というのが理由です。同じ相手と踊る時間が短いので、同じ動きを何回もしないうちにおわってしまいます。
これがアルゼンチンタンゴになると、タンゴなら4曲連続 (3曲なこともある)、ミロンガ・ワルツなら3曲連続 (2曲なこともある) で同じ相手と踊るので、サボる余裕がでてきます。

社交ダンスでも同じパートナーと何度も踊ることが多い場合には、そういった手法も使えると思います。

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