共寝禁止
ある日の夕方、夫に子供を託して整体に行き、帰ってきたら、
私の枕の上で子供が寝ていた。
あまりにもサイズがぴったりだったので、
もとからこのためにここにあったかのようだった。
と同時に、お腹の上じゃなくても寝るのか、と面食らった。
私が昼間過ごしているときは、
抱っこすると寝るのにベッドに置くとすぐ起きるので、
日中はずっと抱っこしていなければならず、
そこで私は仰向けになって子供をお腹の上に乗せることで、
力を温存しながら時間を消費していた。
というか、そうしなければならないと思い込んでいた。
よく考えると、ベッドの硬い布団に比べると枕はふわふわで、
少しは赤ちゃんを降ろしやすい。
そこで抱っこして子供が眠ったあとに、
試しに枕の上に寝かせてみたら、
何度か繰り返している間に(いとも簡単に)枕の上で眠った。
まじか。
仰向けを発見したときも革命だったが、
身体が空かないその世界は
かなり近場しか見えないサーチライトで巡る迷宮のようだった。
降ろしてからは、数分しか寝ないこともあったが、
何にせよ自分が数分動けるということがどんなに有益かがわかった。
食器洗いも洗濯機ONも、だいたいの家事は数分あれば済むのだなあ。
その日から、(安易に)共寝はやめようと決めた。
するとどうだろう。一日は、なんと素敵な時間にあふれていることか。
視界が開かれた。光はこんなにすぐそばにあったのだ。
多少自由を失ったとしても、創造性を失ってはならない。
難しいことだけれど、夫や様々な人が視点を増やしてくれる。
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