産後ケア②

1ヶ月検診の前後、
子供はとてもよく泣いていた。

産後ケア①でも書いたけれど、
丸一日が授乳→あやし→授乳…のループで
頭がおかしくなることもしばしばだった。

子供を預かってもらいながら、
自分がもっとうまくあやせたらと考えつつ、
まどろみの中でつかの間の休息を取った。

授乳時間になり助産師さんと一緒に子供が部屋に来ると、
いつもになく静かにしている。
なので私が子供を抱くと、なぜだかうわぁと泣くのだ。
「ちょっと一回預かりますね」と助産師さんが言い、
慣れた手つきで子供を膝の上に座らせ、
「もぐもぐしないと飲めないよ」と諭すと
今度は急に静かになってうんうんと聞いている。
その様子が、手懐けられた猿か何かのようで、
思わず微笑んでしまった。
案外思いっきり縦にしてもいいんだ、と思った。

その夜、ぎゃーと泣いたときに、
真似して縦抱きにしてみたら、ひゃっと泣き止んで、
そのあとすっと眠りに落ちているような感じがした。
それからソファでリクライニングしていたら、
おなかの上にうつぶせになってすやすや眠っていた。
昼間に長く寝ることがないと思っていた子供は、
私とぴったりくっついて1時間も2時間も寝た。
革命だった。

これ以降、身体は空かないがテレビは見られるし、
片手は空くようになった。
つかの間の休息は、たかがつかの間かもしれないが、
イノベーションを起こそうという活力を生み出す。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?