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10月号(№227)編集後記

3年ぶりの開催となる久慈秋まつりが閉幕。規模を縮小して1日限りの開催となりましたが、新型コロナウイルスで疲弊した久慈地域に活力を与えるような、待望の復活にふさわしい祭典となりました。

久しぶりの山車とみこしの共演を目に焼き付けようと、沿道には約2万2千人の観衆が駆けつけましたが、高い関心とは裏腹に伝統文化の継承に課題が山積しています。

久慈秋まつりの山車は昭和40年頃から八戸三社大祭で使用された山車を借りて運行してきましたが、手作り山車への機運が高まり、2007年からは全ての山車組が自主製作に移行しました。

山車は装飾の美しさや大きさを競い合いながら現在まで発展してきましたが、その一方で若者の人口流出に起因する山車作りの担い手不足や技術継承が深刻な課題に。さらに、新型コロナの感染拡大が重なり、祭り関係者のモチベーション維持がますますの懸念材料に発展しました。

小中学生は部活動や習い事が忙しく参加者の確保が懸案事項に。さらには山車作りの拠点となる山車小屋の継続的な確保に課題を抱える山車組も。心配は尽きません。

困難を抱えながらも私たちに勇壮な山車やみこしを披露してくれる祭り関係者の苦労に報いるためにも、「地域の誇り」としての久慈秋まつりをPRしていきたいと改めて思いました。

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