私小説のようなエッセイのような限りなく実話に近い小説『麻生優作はアメリカで名前を呼ばれたくない』8
「に、25セント!?」
ラクダまつげ――――神が目を剥いた。
ただでさえ大きな眼球が飛び出てきたので優作は思わずのけ反った。
(ふっかけすぎたか?)
「こんなに、まだまだ綺麗で履けるパンツが、25セント!?」
「あえ? え、ええ、でも、もう後ろの部分が擦れて薄くなってるでしょ? アメリカの電化製品って粗い……あいや、強力で……すぐ生地がダメになっちゃうんですよね。日本の洗濯機だと事細かに色々な濯い方が選べたりできるんですが、アメリカ製のは単純で……あわわ、えっと、