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メンヘラは何故ホロスコープで金星と冥王星のアスペクトを持っているのか

今回のテーマはタイトルにある通り、所謂メンヘラと言われている(自称、自覚されている)方を占っていて感じたことについて書いていこうと思います。

西洋占星術を勉強されている方はわかっていただけるのではないかと思いますが、メンヘラの方はこの金星と冥王星のアスペクト、特に0度、90度、180度のハードなアスペクト(角度)をお持ちの方が非常に多い印象。

金星が恋愛、喜び、楽しみ、オーラみたいなものだとしたら、冥王星は極限、極端、徹底、破壊と再生の意味が与えられており、この二つが組み合わさることによって相手を全て支配してしまい、ベタベタを通り過ぎた相当ヘビーな関係を特に恋愛関係で築くのがメンヘラの特徴だと思う。冥王星には徹底の働きがあるため、相手が自分の思うような態度や行動をしてくれないと責め立てる傾向があるし、死をほのめかして相手が離れないような戦術を取ることも頻繁にある。本人としては決してこのような性格を肯定している場合は少ないと思うが、自身の重さに辟易しながらも変えることに対して難しさを覚え、同じパターンを繰り返しているように感じる。

何故私がメンヘラに興味を持つかというと、占いにくるクライアントにはメンヘラの方がとても多い印象があります。依存的な傾向が強く、誰かに悩みを聞いてもらいたいというよりも、自分の中の溜まった気持ちを発散しないと、頭の中が整理できずにいつまでも悶々としてしまうからなのではないと思う。当然そうなると鑑定もとにかく感情を受け止めて聞き役に徹すると言った内容になってくることが多い。結果的に占星術な見解をお伝えしたのが1、2つ程度のポイントに終わることをあり、結果的にクライアントが満足して帰っていただくことは多いけれど、占星術を使った相談とは言えない時もあるのが現状。

ですが私はそれで構わないと思っています。占いであろうがカウンセリングであろうがクライアント側が相談して良かった、来てよかったと思ってもらえる事が全てというスタンスで占星術や占いに向き合っているから。少しでも心が軽くなって明るい展望が見えたのならば、それが聞くという行為なのか、占いの結果そうなったのかは問われるべきではないというのが私の考えです。もちろん占星術を使ったしっかりクライアントに向き合うことの方が多く、それで新しい道をアドバイスすることの方が割合的には高いので、決して占いをしていないわけではありません笑。

日本を代表する占星術家の松村潔氏は金星と冥王星の90度アスペクトを「貞子アスペクト」と評していたが(リング、らせんなどのホラー作品に登場するキャラクターで原作者の鈴木光司氏がこのアスペクトを持っていることから)一般的に恐ろしい、怖い、重々しいと思われるような人物やシチュエーションがこのアスペクトを持っている方からすれば、むしろ喜び、楽しい(金星の意味)と感じる存在なのだと語っていた。男性からすれば恋愛対象、理想の女性像も金星は表すので鈴木氏からすれば恐怖を与える対象として貞子を描いたわけでなく、むしろその雰囲気が好みと言わんばかりの愛情を持っていた可能性がホロスコープから見えるのだ。

つまりメンヘラを愛する気質がある人もこの世には確実に存在するため、メンヘラ気質の方も必然的に生まれるという相関があるように感じる。実際このメンヘラの方々はとても繊細で感受性が豊かとも話していて感じることが多く、芸術的なセンスや直感力を鋭さがあり、負のイメージだけで語るのは間違いだと私は思うし、先ほどの鈴木氏のホロスコープからもむしろそのような性質にポジティブな印象を持つ人もいることが世の中の面白さだと感じる。

ちなみに私もそのような気質を持っている方は嫌いではないです。

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