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新規就農で大変だったこと~農地編②

 はい。新規就農時の農地を借りるお話の続きです。まぁ、農地を借りること自体が思ったより難しい話はしました。今後はその農地選びのポイントです。私も新規就農時に焦って借りた農地が負の遺産。結局草刈りだけするはめになります。

【作りやすいかどうか】
 形と面積。作るものによりますが、もちろん、四角で大きい方がいいですね。耕耘しやすいし、隅まで使える。小さな三角なんで最悪です。台形もやりにくいですね。

【水】
 野菜であれば、井戸の有無。有るなら最近の水位(もう枯れる寸前の井戸もあります。)ないなら井戸を掘ると水が出るかどうか。これは地元のおじさん農家に聞いてみるのが一番かも。私も井戸が欲しいと思ったのでさすが、「この辺りは井戸はだめじゃ!」なんて言われて諦めました。
 田んぼならため池、井戸、川の水。ため池とか川の水を引いてくるのならば、水源からの距離など考慮。私の地域はため池なのですが、水源のため池からの距離が長い田んぼは、水を引いてくるだけで何時間もかかって大変!
 また、水路がコンクリのU字溝か、土の水路(土溝)かも重要ですね。U字溝も定期的に掃除しないといけませんが、土溝はどんどん埋まります。まぁ、数年ほっとくと大変なことになります。バックフォーでもないと腰を壊します♪

【水はけ】
 水はけも重要ですね。一見良さそうに見える圃場も大雨の後ぐちゃぐちゃになったり。大雨じゃなくても、まとまった雨のあとにどんな状態か見に行った方がいいですね。
 田んぼでも区画整理の前に川だったところは乾きにくかったり。田んぼは水が必要ですが、乾くときには乾いてもらわないと作業がやりにくいです。(暗渠という地中の排水機構が生きているかも要チェック。ずっと誰も作ってなかった田んぼはだいたい死んでます。)もちろん、田んぼとしては水はけ以上に水持ちも重要ですね。すぐに水が引いてしまうと、夏場の水管理が本当に大変です。

【どんな地域にあるか】
 その圃場が都市計画法上、市街化区域にあるのか、市街化調整区域にあるかも確認しましょう。市街化区域は「どんどん市街地にしちゃおう!」というエリアなので、今は畑でも将来的に住宅地になりやすいです。私も市街化区域の畑を借りていて、念願の「新品のハウス」を建てた半年後に「宅地の話がきたので、売るね♪ なのでハウス壊してね♪」と言われたことがあります。いやぁ、腹立ったけど・・・なかなかことを荒立てるのも農村では得策ではなく・・・よい勉強になりました。

【いくらで借りられるのか】
 賃料の相場は調べましょうね。うちのあたりはため池で土溝だったりして、水利施設が貧弱だけど、ただで借りられるところも多いです。逆に井戸をポンプアップして各田んぼにバルブが付いているような便利なところは水利組合費が高かったりします。それと、土地改良の賦課金があるかどうか。そして重要なのはそうした費用を「所有者」と「耕作者」のどちらが負担するか、最初にちゃんと話しておかないと後でケンカになります。

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