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エルトンジョン 隠れた名曲解説① 黄昏のレンガ路 より
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Elton John
1969年に『Empty Sky』でデビュー。1970年名曲「Your Song」のヒットにより一躍スターダムにのし上がり、70年代という伝説級のバンドやソングライターが群雄割拠する中、大ヒットを飛ばし続けたアーティストである。
2023年現在も若手のアーティストと積極的なタッグを組み活躍中であるが、やはり最も脂がのっていたのは70年代であろう。
日本ではなぜだか知名度があまり高くなく(米・英などでの殿堂入り級アーティスト扱いに比べて)、最近ではクイーンの『ボヘミアンラプソディー』は大ヒットしたけれども、エルトンの『ロケットマン』は熱烈なファンに支持されたぐらいで過ぎていったような感じだった。
各アルバムの特に好きな曲も挙げていくので、共感してくれる人がいたら嬉しいです。
まず第一弾は『Goodbye Yellow Brick Road』
『Goodbye Yellow Brick Road』
1973年発表。エルトンの代表作であり、「ローリングストーン誌が選ぶオールタイム・ベスト・アルバム500」において第91位。
エルトンもバンドも最も勢いに乗っていた時期のアルバム。
全曲紹介するのもあれなので
シングル化された曲に比べて、やや影に隠れがちな曲や特に好きな曲をピックアップして紹介していきたい。(太字のもの)
(まあ、有名曲ならほかの方々が散々書きまくってきているだろうし…)
そもそもこのnoteを始めたきっかけは
自分が読みたいけれど、世の中にないマイナーなものを作る なので…
Funeral for a Friend(Love Lies Bleeding)
I've Seen That Movie Too
Sweet Painted Lady
The Ballad of Danny Bailey(1909-34)
Roy Rogers
Harmony
Funeral for a Friend(Love Lies Bleeding)
葬送~血まみれの恋はおしまい
メドレー形式の曲で、前半はインストゥルメンタル。
ライブでのオープニングを飾ることが多く、ファンからの人気も高いため、隠れた名曲というのはいささか語弊があるかもしれない。
往年のアーティストの作品を遡るドキュメンタリー番組のDVD、クラシック・アルバムズ〜グッバイ・イエロー・ブリック・ロード〜
の中では、この曲は以前からエルトンの手癖フレーズで、それをもとに組み立てられたというこぼれ話が聞ける。
デイヴィージョンストンによる多重録音されたギターが、重厚な雰囲気を作り出している。
葬送が終わり、血まみれ~に移るときのカッコよさ、特にライブではここをエルトンがノリノリで弾いているところが痺れる。
1980年のニューヨークセントラルパーク公演とか。
これまたデイヴィーのギターリフもかっこいい。
これは子供のころ疑問に思っていたことだが、こういったギターリフはやはりギタリストが作ったものなんだろうか。
ピアノではこのフレーズは思いつかない、ギターの特性を活かしたフレーズなので、やはりエルトンジョンバンドの楽曲に与えた影響力は大きいのではなかろうか。
特にライブでは曲の終わりごろ8分半からのギターに合わせてエルトンがファルセットで歌うところ。9分半あたりからのエルトンのOh~ woofu
なんだかヘンテコだけど心から演奏、音楽を楽しんでいる感じがする。
そこに畳みかけるギターソロ。負けじとバックで聞こえるピアノの連打。リトルリチャードの影響だろうが、まさにロックンロールピアノのかっこよさ全開である。
これがライブ盤だとこの時代によくある各楽器のソロ対決を繰り広げる。
ライブでもレコードでもオープニングからぶっ飛んでいる。
ぜひ未聴の方は聞いてみてほしい。
I've Seen That Movie Too
悲恋の曲。
それをバーニートーピンが美しくドラマティックに描き、エルトンはそれに完璧な曲をつけている。
このアルバムの楽曲はどれも、一曲一曲で映画が作れるんじゃないかというぐらい、映像描写力に長けている。
アルバムタイトルが一時期Vodka and Tonics and Silent Movies, Talking Picturesだったというから、それも納得。
さてこの曲、ピアニストとしてのエルトンの面目躍如というか
コテコテのピアノフレーズが曲を引っ張っている。
歌詞を知らなくとも、ああそういう曲なんだなと想起させるだけの力がある。
こういうマイナーキーの悲しくも美しいピアノは、他に思いつくものとしては
・ハイアントンの思い出(2nd)
・王は死ぬものだ(2nd)
・老兵の話(3rd)
・グッドバイ(4th)
などがある。
シングルにはならないけれど、エルトンジョンの音楽的な間取りの広さを感じさせるに十分な美しい楽曲。
歌詞にあるLOVEの四文字について。
ナイフを突き立てられながら二人の指でその文字を作るシーンをものすごく昔に映画で見た気がするんだけど、記憶違いな気がする。
Sweet Painted Lady
子供のころに親父の影響で、車でよく聞いていた。
当時は歌詞の意味なんてわからなかったから、なんとなく綺麗な海の歌なんだろうと思っていた。
歌詞は船乗りが売春婦と寝るだけの話。
一夜限りで、相手のことを互いに知らないけれども。
男はロマンチストで、女は現実主義。
ニヒルにかっこつけていて、意外と男は寂しがりなもの。
このアルバムはタイトル曲もそうだが、寂しさ、悲しみ、郷愁とセンチメンタルな曲が多いように思う。
のんびりとこの曲を聴きながら川辺を歩くと雰囲気にマッチする。
隠れた曲ではあるけれども、エルトンの音楽による情景描写力を感じられる名曲。
第2弾へ続きます。
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