見出し画像

劇団四季「ノートルダムの鐘」 2017-02-10

2017-02-10
劇団四季のノートルダムの鐘です!
実は12月の開幕直後にも観に行っています。

ディズニーアニメのノートルダムの鐘ベースではなく、原作に準拠した流れで「よくやった・・・」な一作だと思います。
ハッピーハッピーでファミリーで観る、という今までのディズニーシリーズミュージカルとは違って、重々しく、差別や狂気を押し出し、原作のように悲しい結末・・・でもある意味最後の一言で報われたのではないでしょうか。

フロローにかなりの重点を置いて、彼の過去、心情をとても細かく書いているため、完全な悪者、というよりは人間味あふれる物語となっています。
また、語り部的なト書きのような内容を、石像たちや登場人物本人が一節づつリレーのように語るという、ミュージカルにはいままでにない演出も、スピード感溢れて面白いです。

うれしいことに、12月に観た時とはフィーバス除いてキャストが違っていまして・・・
気になった方を観ることが出来て嬉しいです♪

大きく違ったのは、フロロー。
やっぱりフロローのイメージが違うと作品のイメージも代わりますね。
12月にみた芝さんは、まさにストイックな聖職者が恋を知ったがために狂気に堕ちた・・・といううすら怖さを感じます。
今回みた野中さんは、ロマンスグレーにヒゲのナイスミドルなおじさま。体格もがっしりして、喋りも優しいので聖職者というより頼れる部長!という感じがありました。
野中さんは私が小学生の時の「夢から醒めた夢」の頃から観ていますので嬉しいです♪
アニメや多分一般的なイメージだとやはりストイックな方が近いのですが、優しいけど不器用なために起こってしまった結果・・・という、身近に感じられるフロローも新鮮でした。

カジモドは、おそらく指示が多くはいっていると思いますが、どちらもイメージは統一されていました。
12月の飯田さんのほうがじゃっかんどもりや口調がたどたどしかったかな。
それで客が聞きづらいので?という演出変更があったのかもしれませんが、今回のほうはセリフはスムーズに感じました。

どちらもかっこいい姿からカジモドへ変身したときの笑顔のギャップ、カジモドから役者へ戻ったときの表情。ほんとうにギャップが素晴らしいです。

石像たちも、ライオンキングのようにキャラクタとして表現するのではなく、ガーゴイル達・・としてアンサンブルが兼任し、衣を脱いで市民に変わるのもスムーズな転換でよかったです。

装置や衣装の派手さというよりも人間的な部分が錯綜する作品で、何年も待った甲斐がありました。
3月にもう一回観に行きます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?