基礎戦略を軸とした手役の紹介

過去に書いた国標麻将の初学者むけ文章を公開する。

国際標準ルールは、1998年に中国の政府である国家体育総局が麻雀を255番目の体育種目として認定したことを受けて制定された、国際大会のための統一ルールである。以下では中国国内での呼称として普及している「国標麻将」を使う。

端的に言えば、国標麻将は最も速く8点を作るゲームである。80種と豊富な手役を組み合わせて8点以上の手を作り、アガることで大きな収入を得ることができる。その一方、門前清を保つこと、(一見すると点数の高く魅力的な) 摸和や特定の他家を狙ってアガること、高い手役を完成させること、放銃を避けて失点を防ぐことなどは些末な事項であるといってよい。

他を大きく引き離して最もよく現れる役である三色三歩高(6点)は三色(8点)がずれた形をしており、三色で一通(16点)を作る花龍(8点)、一通のずれた一色三歩高(16点)などとあわせて3順子役は重宝される。平和(2点)自体は点数が低いが、その定義が「4順子と数牌の対子」のみである。したがって、3順子役は門前清や待ちの形を気にせずに仕掛けていくことができる。

混一色(6点)に役牌(2点)を組み合わせればちょうど8点である。同様に役牌・字牌との相性が良い手役に五門斉(6点)があり、これは混一色と逆に「萬子・筒子・索子・風牌・箭牌 (=三元牌)」の5種類をすべて使う手役である。

単独の断幺(2点)も評価が低いので狙われにくいが「メンゼンツモ(4点)・タンヤオ・ピンフ」はちょうど8点をみたす。さらに、456のみで作る全中(24点)やすべてのセットに5を含む全帯五(16点)といった上位役が存在する。対極にある全帯幺(4点)も単独での評価が低いが、必ずいくつかの役が複合して最低でも6点が確保されている。これを単独で狙う局面は多くないが、多くの場合は8点をみたすと考えてよい。

同様に端牌を使いやすい役として、1から4までで作る小于五(12点)と6から9までで作る大于五(12点)も頻出である。

なお、点数の高く初心者にも魅力的な七対(24点)には注意が必要である。同種牌4枚を2対子として認めるばかりか、このように槓せずに4枚を使うと四帰一(2点)も与えられる。

勢いよく鳴いたはいいが狙った手役に必要な牌がなくなってしまうことも少なくない。このような場合は、2点だけ確保して全求人(6点)を狙うことができる。読んで字のごとく「全て人に求める」すなわち4面子ともポンチー明槓をして裸単騎の出アガリをすればよい。また、アガリ牌が残り少ないときも好機である。和絶張(4点)は全員から3枚が見えている牌の4枚目でアガることによって与えられる。自分のポンしている牌でアガれば四帰一と合わせて6点の待ちとなる。

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