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推しの誕生日を祝うので会社を休みます(志摩スペイン村のサンチョさんの話)


志摩スペイン村の「推し」


三重県志摩市にある複合リゾート施設、志摩スペイン村。
テーマパークの「パルケエスパーニャ」は開業29年を迎えました。

僕は2022年に人に初めて連れて行ってもらいその魅力に触れたばかりですが、訪れるたびに本当にその充実ぶりに大満足。
もっと早く知っておけばよかったと心から思っています。

以前書いた感想:
志摩スペイン村の「過剰さ」に魅せられる : Jリーグマスコットのことばかり考えるブログ(旧館) (livedoor.jp)

さてそんなスペイン村のキャラクターは開園当時から変わらない7人体制で、日々ショーやグリーティングなどが行われています。

毎日2回行われるショー


キャラクター相関図。「ドン・キホーテ」の世界観を下敷きにしています

このスペイン村のキャラクターを楽しむにあたり、
「誰かひとり、特に推すキャラを見つけるとより楽しめる」
と最初に教えられたのです。
実際、特定のキャラのグッズを身にまとっている人は結構多い。

そう言われた僕が、ショーを何回か見て気になったのが…


サンチョパンサ。
通称サンチョです。

主人公格のドンキー(ドンキホーテ)の従者、よきサポート役・ツッコミ役であり、大らかな食いしん坊。
そんなサンチョさんがかわいいと思った最初の訪問時…。


↑第一印象

ここで「特定のキャラを推すと楽しい」と言われたことが大きく響いてきます。このアドバイスにより、じゃあサンチョさん推してみようか、という気持ちにすぐシフトしていったわけで…

その後2回ひとりでスペイン村に行ったのですが、「サンチョさんを推している来園者」という自意識をそのたびに確認していった結果、気が付けばどんどんサンチョさんのことが頭から離れなくなっていきました。

しかしここで問題がひとつ。

グリーティングで全然サンチョさんに会えない。

サンチョさんに会うために

志摩スペイン村の1日5回程度行われる近距離キャラクターグリーティングは基本、同じ日には同じキャラクター2、3人だけが出てくるシステムです。
だからそのキャラクターと近くでお話ししたい場合は、そのキャラが出てくる日に当たらないといけないわけですね。
(ローテーションを組んで登場日を回しているようなので、手練れの人はちゃんと「狙って」特定のキャラに会いに行っているようです)

で、僕は3回行って、3回ともサンチョさんが出てくる日ではなかったのです。(他の6人には全員会えたのに)

会えない。

そろそろ会いたい。

会えない時間が愛を育てたのかはわかりませんが、僕は4回目の訪問でついに「確実に会える」手段を選択するに至りました。
それは、

サンチョさんの誕生日に行く。

志摩スペイン村のキャラクター文化はとても「誕生日」を大事にしていて、誕生日周辺に記念グッズが売り出されるほか、当日にはバースデーグリーティングが行われるのです。

つまりその日なら会える。

でも今年のサンチョさんの誕生日って…月曜なんですが( ^ω^)…





仕事休んで来ちゃった。


バースデー・イヴ


ということで日曜に来園、ホテルに宿泊して月曜のサンチョさん誕生日を楽しむという一泊二日の旅になりました。

なぜ前日からホテルに泊まるかというと、ホテル宿泊者専用の誕生日グリーティングがあると聞いていたから…(後述)

ホテル志摩スペイン村。雰囲気たっぷりの素敵なリゾートホテルです(ひとりで宿泊)


プール付きのホテルに泊まったの久しぶりなので、しっかり泳いできましたが、キャラクターグリーティングの合間の数十分で急いで入ったので優雅さは一ミリもありませんでした

1日目の日曜のグリーティングにはサンチョさんは現れず。
僕の初めてのサンチョさんとの対面は、誕生日ぶっつけ本番となることが確定しました。

ホテル志摩スペイン村のレストラン「ヒラソル」のパンは本当に美味い

そしてホテルの夜、ひとりレストランで食事をしていると、周囲に座っているお客さん(大人)の会話がいくつか耳に入ってくるのです。

「なんでサンチョが好きになったん?」
「今日のパレードのサンチョの動きさあ…」

いまレストランにいる人たち、みんなサンチョさんの話してる。

確かによく考えれば、日曜夜にわざわざテーマパーク横のホテルに泊まっているような大人です。
キャラクターの誕生日を祝う気満々な人たちばかりなわけです(断言)。
まだ4回しか来園したことのないひよっこの僕としては、そのガチ勢の方々の存在に恐縮するばかりですが、一方でこんなサンチョ推しの人たちがいっぱいいる空間に加われる新鮮さも感じていました。
(サンチョさん、特にスペイン村で飛び抜けた人気キャラ!というわけでもないので…)←失礼


8:32 A.M.

そして翌朝。
先ほど少し触れましたが、ホテル志摩スペイン村では前日からの宿泊客限定で、キャラクターの誕生日グリーティングが行われるのです。

ただし参加希望者多数の場合は抽選。

これは緊張しました。せっかくホテルに泊まってるのにこの機会を逃してしまったら、どんだけサンチョさんと縁のない人生になってしまうのか(大袈裟)

普段なら出社準備している月曜の朝8時過ぎから、キャラクターに会えるかどうかホテルのロビーでドキドキしていた僕

抽選の結果、なんとか当選!
30組の枠に対して35組くらい抽選に来ていたようなので、正直かなり胃が痛かったです…。
もっと人気のキャラ、来やすい日程の時はさらに競争率が高いのかな?


そしてホテルの中庭で待機していると…

来た。


ようやく会えた…(´;ω;`)

朝から日差しが強い中で写真撮らせてもらいました

いやほんと、初めてお話しするのがホテルの中庭とは夢にも思いませんでしたが、ようやくお会いできて感無量です。来てよかった。
そんなに一人ひとりの時間は長くないので、手短に伝えました。
「ずっと会いたくて仕方なかった」と。

すると、そんな僕に対して優しく紳士的な所作で歓迎の意を伝えてくれたサンチョさん…。

そう、このかわいらしいけど紳士的で大人な姿勢が、僕の好きになった部分なのかもしれません。

あまりに嬉しかったので、グリーティングが終わってから開園までのわずかの間に感謝の手紙をホテルの部屋備え付けのペンで書き、案内所に渡しました。

そしてもっと好きになる

開園早々再会。やはりこの日は一日中サンチョさんがグリーティングに出てきてくれるようです。
少ししかインターバルなかったのに衣装しっかり替えてきてくれてる!


誕生日のサンチョさんにはグリーティングを求める大勢のお客さんが。まさに彼が主役の日。


嬉しかったのは、午後一番のグリーティングでお会いした時「さっき手紙読んだよ!」としっかりアピールしてくれたことですね。読むの早い。ますます惚れてしまいます。


志摩スペイン村のスーパーヒロインであるダルシネアさんも登場。
僕がサンチョさんのために来ているのが一瞬で伝わったのか、一歩引いて「二人で楽しんで」と促してくれたのが面白かったです


キャラクターの誕生日にはステージショーでも最後の部分でお祝いするというのが恒例。
大きなケーキにステップを踏んではしゃぐサンチョさんの尊さよ


というわけで、結論としては行っておいてよかったの一言しかない一泊二日でした。
しかし、まさか自分が「推しの誕生日のために会社を休む」というムーブを取るようになるというのも感慨深いものです。

グッズいっぱい買いました

DREAMS COME TRUE「決戦は金曜日」の歌詞に「あなたといる時の自分が一番好き」という名フレーズがありますが、推し活というのも基本的に同じで「推しを推している時の自分が一番好き」と思わせたらもう無敵なのかもしれません。
タスクを先延ばしにして仕事を休むという背徳感(いや労働者の権利ですけど)、グッズ購入に消える多額のマネー、そして費やした時間と労力、それらすべてが「推している」ことの証明としてポジティブに転化してしまうのですから…。

と、色々言いましたけどやっぱり好きなキャラクターに会って、思いを伝えらえるのは最高ということですね。

前よりもっと好きになりました!
ありがとうサンチョさん!ありがとう志摩スペイン村!


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