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債権回収業の世界

わたしが働いていた当時はもちろん、
今でも日本においてメジャーなビジネスとしては
認識されていない気がする債権回収業ですが
海外ではわりと一般的な業種です

許認可
たいていどこの国でも弁護士以外の第三者が
報酬を得る目的で法律行為を行うことを禁じています
じゃないと弁護士資格の意味がなくなっちゃうので
それじたいは理解できるのですが
債権回収業に対する規制が極端に厳しい国は
世界を見渡しても日本と中国くらいなんだとか
経済的に発展途上とされている国でも
きちんと法整備されていて許認可は不要だったり
あったとしても営業の届出くらいで
多くの事業者が活躍しています

日本では、1999年に「弁護士法の特例」として
債権管理回収業に関する特別措置法(サービサー法)が
施行されました
ただ、反社会的勢力の関与防止と
弁護士の既得権維持のため色々と規制が厳しいうえに
資本金5億というハードルが高すぎて
2021/11/01現在で登録されているのは76社
22年も前からあるのに業界として前進している感は
あまりないような、、、
そろそろ活性化を考えてもいい頃ですよね

債権回収業の市場規模
USの債権回収マーケットに関するレポートによると
債権回収会社は2020年時点で約7,000社
市場規模は$13.4billion ≒ 1.5兆円
他の資料だとUSで5,000社、EUで2,000社
全世界では30,000社 というような資料もあり、
これで規模感をおわかりいただけるのではないかと

しかも、債権の種類ごとに専門会社があります
税金・公共料金・医療費
住宅ローン・ショッピングローン・家賃
保険料・事故の賠償金・離婚の慰謝料・養育費 etc
日本でもまだまだ伸び代のあるマーケットなのに残念

手数料体系
債権回収の手数料体系にはいくつかありますが
特に海外では
No Collection(Recovery), No Fee
= 完全成功報酬制 を謳っていることが多いようです
回収額の20〜40%くらいが相場かな

選択肢としては手数料よりも
不良債権を帳簿上どう処理したいかが
優先されると思いますが、参考までざっくりと

法的手続き:着手金+成功報酬 - 弁護士
債権を売却:債権額×料率 - Servicer, Factoring
回収を委託:完全成功報酬 - Collection Agency
事務処理:1件あたり単価 - コールセンター, 発送代行

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