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お葬式の話

この仕事をするまで
故人をお見送りする機会じたいは何度かあったものの
自分が葬儀費用を支払ったことはなく
相場感など全く知りませんでした

葬儀会社のクライアントが何社かいたおかげで
様々なご苦労をお聞きする機会があり
本当にありがたい存在だなと感じたものです


飲み放題食べ放題ではない
どのクライアントも、喪主の方との葬儀の打合せでは
最終的に見積書でプランと費用をご確認いただき
必ずサインをもらっていました

ただ、葬儀当日、想定よりも多く参列されるなどで
見積よりも多くの食事や飲み物が追加されていて
別途費用が必要になるケースがよくあります

もちろん、追加分があれば別途請求することは
見積書に明記されていますし、
現場でも確認を取っているそうなのですが
自分は追加注文していないから知らない
最後に余ってたんだから払わない
などと言ってゴネる方が少なからずいました

逆に、お香典の元を取ろうとする人がいたりして
大変お気の毒なケースも

葬式で元とる

今でも親族以外の人が追加注文しようとしていると
つい気になってしまいます


親族全員が支払拒否
故人は20代、自動車の自損事故だったそうです
一人っ子でご結婚はされておらず
ご両親は離婚されていてどちらとも連絡がつかない状況
近所に住んでいたというご親族が喪主でした

葬儀は少人数のリーズナブルなプランで滞りなく終わり
お支払いのお話となったところで
急に支払拒否となり、ご相談をいただきました

詳しくご事情を伺ったところ
近所ということで仕方なく喪主を引き受けたものの
故人は親戚中から借金をしており
返済しないまま亡くなられたということでした
保険にも入っておらず
これ以上の支払いはできないし関わりたくもない
両親を探して払わせてくれとのこと
参列されていた他のご親族にも
ご協力いただけないかお願いしてみましたが
みな一様に同じ回答

それぞれどういう思いで葬儀に参列されていたのか
お話を伺っていて複雑な心境でした

最終的にご両親を探し当てることはできました
ただ、そこにも色々と厳しいものがあり、、、
(割愛します)


話は飛躍しますが、
お釈迦様の教えとして仏教に
独生独死独去独来という言葉があります
これは普遍的な事実だと思います

だからこそどう生きるか?
そんなことまで考えさせられる仕事でした

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