Daizawa International School Principal Mariko Suzuki

人生の魅力を発見し探究できる
「心の豊かさ」を養うことが、
その後の長い人生を生き抜く、
人生を充実させる礎になる。
DISの「教育」のあり方。
それは少し他と違って見えるかも知れません。

「教育」というと、ごく一般的には、
「文字が読める、書ける」「ものの名前を知っている」
「足し算引き算がわかる」「外国語が話せる」など、
何かができることに重きを置いてしまいがちです。

でもそれが本当に一番大事なことなのか。

例えば、「書く」ということ。
「書く」こと自体が目的なのではなく、
その「書く」という現手段を使って、想像力を膨らませ、
何を表現し、創造するか・したいか、ということが
本来の「書く」ことの意味であり、大事なことだと思うのです。

必要な知識や手段をしっかりと蓄えていくことは
とても大切なことですが、
それを蓄えているだけでは、人生を生きる糧にはなりません。
教えられた正解をなぞるだけでなく、じぶんで考えて、
蓄えを引き出して、編集して、新しいカタチに再構成して、
じぶんのやり方でアウトプットすることで、
初めて活きてくるのです。

子供はあらゆるものから吸収しようとしています。
子供はあらゆるやり方で発信しようとしています。

そこに正解や間違いはありません。
たくさんのよろこびや疑問やイマジンであふれています。

「教える」だけの教育ではなく、
子供たちの周りにあるたくさんの魅力を提示して、
子供たちの興味をひきだし、体験させること。
その体験を通して、彼らそれぞれの、
表現、感情、想像力と創造力を
十分にひきだし、伸長させていくこと。
子供たちが生まれながらに持っている宝物を
大きく育てていくことこそが、私たちがめざす「教育」です。

「子供たちに、わかりきった道を示すのはよしてくれ。
どうしてもというのなら、人生の魅力だけを教えて欲しいんだ」
(書籍「驚くべき学びの世界」より)

これは、TIME誌で世界で最も優れた教育と称された
イタリア「レッジョ・エミリア・アプローチ」について
グラッツィーノ・デルリオ(レッジョ・エミリア市長)が、
ジョルジョ・ガーベル氏の言葉を引用して語られたものです。

レッジョ・エミリア・アプローチは、
「感性」に正直に、創造することを促すような、
子供たちの潜在的な能力を開花させ、
自発的に成長させていくような、
素晴らしい教育アプローチです。

この教育アプローチをベースに採り入れながら
子供たちにとって、本当に大切なものを
見つけ、育てるような「場」を
子供たちと一緒に創っていきたいと
私たちDISは考えています。

人生の魅力を発見し探究できる
「心の豊かさ」を養うことが、
その後の長い人生を生き抜く、
人生を充実させる礎になる。

Think for oneself.
じぶんで考える力を。

子供たちの宝物のような感性は、
わたしたち大人にとっても、
教わるところが多い驚きに満ちています。

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