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【アメトーーク!読書芸人で紹介!】ベストセラー『怒らないこと』の「はじめに」を全文公開します!【今すぐ試し読み!】

12月2日のアメトーーク!「本屋で読書芸人」にて、ゾフィー上田さんに『怒らないこと』 (アルボムッレ・スマナサーラ 著)をご紹介いただきました!

ゾフィー上田さんのご紹介
「『バカだから怒ってるんだと思いなさい、だってお前バカだから』とめちゃくちゃ口が悪いんですよ!」

本書は多くの人に読み継がれてきた、大大大ベストセラーです。
著者はスリランカ上座仏教長老であるアルボムッレ・スマナサーラ氏。
仏教の考えに基づいた、最強のアンガーマネジメント本なのです。

本書の「はじめに」を全文公開します!

ついつい怒ってしまう、もう怒りたくない…そんな方に読んでほしい!
怒りに振り回されず幸せに生きる方法!

【オビあり】怒らないこと

はじめに

 この本のテーマである「怒らないこと」は、幸福な人生を送りたいと願うならば、必ず知ってほしいアイデアです。

とはいえ、本を読んで怒らないことを実践しようと挑戦しても、イライラしてしまったり、腹を立ててしまったりと、なかなかうまくいかないことが普通だと思います。それはあらかじめおことわりしておきます。
 世の中には、「三か月で億万長者になる」と言った煽り文句を掲げた本が溢れかえっていますが、実際に成功した人はほとんど見当たりませんね。金儲けに限らず、必死に勉学に励んで研究に打ち込んだところで、ノーベル賞をとるくらいの科学者にはなかなかなれないのが現実です。ならば神頼みだと、いくら神社で祈祷してもらっても、パワースポットを巡礼しても、御朱印帳をコンプリートしてみても、それで人生が好転したという人に出会ったためしがありません。結局、自分の思い通りにならないのが世の常なのです。
 思い通りにならないと言えば、自分の心もまた思い通りにはならないのです。「怒らないこと」に頑張っても、やっぱり怒ってしまいます。そういう繰り返しの中で、だんだん面倒くさい気持ちが出てきて、「一瞬で怒らない人間になる方法」などのショートカットを探しはじめるかも。でもそういう安易な発想は、新たな怒りのもとになるだけです。
 おもしろくない結論ですが、一瞬で達成するとか、一日で成功するとか、そんな甘い話はあり得ないのです。あり得ない期待を抱くことなく、コツコツと頑張ることが正しい道です。やってみて、失敗したらまためげずに挑戦してみることで、徐々に怒らない人に成長するのです。
 そういうわけで、勇気をもって、コツコツ頑張らなければ、「怒り」という病気は根治できません。その現実をまず認めることで、人格を向上する道が開けてきます。「生きることは苦である」というありのままの事実を知ることがブッダの教えなのですから。

 怒りには、大きく分けて二種類あります。
 一つは自分自身に満足できないことで生まれる怒りです。自分を否定的に見ると、それが強烈な怒りに変わります。皆さん、それを「落ち込む」という言葉で表現しますが、落ち込むことはすなわち怒りなのです。
 たとえば、病気で入院するはめになったとします。「仕事を休まなくてはいけない」「好きなものが食べられない」などと落ち込むでしょう。そして、焦燥感にかられて苦しくなります。しかし、病院にいれば周りのみんながお世話をしてくれるし、身だしなみを整えなくても文句は言われないし、食事はしっかり栄養管理されているし、案外と気持ちよく過ごせるものです。 もちろん、病気にかからないように注意して生きることは大切です。健康に恵まれるのは幸せなことです。しかし、もし病気にかかったとしても、それで人の幸せが消えるわけではありません。現実のとらえ方次第で、落ち込むことなくいくらでも明るく過ごせるのです。
 もう一つの怒りは、自分自身の希望が叶わないために生まれる怒りです。しかし、先ほどもお話ししたように、世の中は自分の希望通りになんか進みません。自分の思い通りにものごとが運ぶほうがおかしいのです。
 たとえば、親子関係。親は子供の幸せを願っています。子供が蚊に刺されることすら認めたくないでしょう。それくらい子供のことを大事にしているのに、子供ときたらどうでしょうか。決して親の言う通りになんか成長しないのです。
 いくら子供に「もうゲームはやめなさい」と言ってもやめませんね。子供はこっそり自分の部屋へ行って隠れてゲームをやるのです。ドアを開けて注意したら、今度は、布団に潜り込んでゲームを続けます。親のいいつけに逆らってゲームをやるためなら、子供は脳をフル回転させるのです。血を分けた親子関係すら、そんなものです。人生は何ひとつ期待通りにはなりません。
 そういうわけで、いっそ希望は捨てましょう。希望を捨てることは、自分の成長をあきらめることとは意味が違います。誰だって、日々成長しなくてはいけないのです。そこで、だいそれた希望を抱く代わりに、「今日は昨日よりマシな人間になろう」ということに挑戦しましょう。それが現実に即した、着実な成長の道です。今日は昨日よりマシな人間になろうと決めれば、それだけで人は成長します。失望に終わる希望を追い求める、不幸の悪循環から解放されるのです。
 日常生活に即して考えてみて下さい。たとえば、電車に乗って、座りたいなあと希望する。でも混んでいて座れないのです。イライラしますね。機嫌が悪くなりますね。それは怒りです。あなたの希望が、不幸な気持ちをつくったのです。次に、なんの希望も持たずに電車に乗ったとしましょう。たまたま席が空いていたならば、気持ちよく座れて楽に移動できます。喜びを感じます。ちょうどそのとき、次の駅で体の弱い人が電車に乗ってきました。「どうぞ、どうぞ」とあなたは席を譲ります。そのまま座って移動するよりも、はるかに大きな充実感を得るのです。立っていてもぜんぜん苦になりません。よけいな希望さえなければ、座れても幸福だし、立つはめになっても幸福なのです。
 誰もが「希望通りにいかない」と文句を言いますが、そもそも希望をつくった犯人は自分なのです。希望をつくることはそれ自体がストレスです。失望する恐れが大きいのです。怒るリスクも、不幸に陥るリスクも、相当に高いのです。
 たとえば、「明日、雨が降ってほしくない」と希望する。あなたは神にもできないことを望んでいるのです。「上司が怒らなければいいのに」と希望する。あなたは上司のアドバイザーにでもなったつもりでしょうか? この二つの例をイメージすれば、希望を持つ人は桁違いのバカだとわかると思います。希望を抱いて得られる結果は、怒りの炎で人生を燃やすことなのです。
 怒らない人は、最高に幸せです。怒らない人は楽しみに溢れた人生を送ります。怒らない人は、将来を心配して困ることもなくなります。皆さんも「怒らない」という極楽世界の住民になりましょう。
2021年5月         
アルボムッレ・スマナサーラ

Youtubeにてアルボムッレ・スマナサーラ長老に「怒らないコツ」をうかがいました。


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