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文芸投稿誌「文芸本陣」1993年春・創刊号について

1992年に会が発足、翌1993年2月に創刊、全9号まで作った文芸投稿誌「文芸本陣」は、その誌名の由来でもある本陣のある保土ヶ谷区を中心として、全国から会員を募っていました。
印刷代を確保する為に会費をいただき、本誌も500円で販売しておりましたが、現在は在庫を「かたびら・スペース・しばた。」内にて無料でお分けしています。下記は当時、編集長であった私が書いた「創刊の言葉」です。30年前なので表現が古めかしいですね(笑)
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創刊の言葉

自らと闘う本陣として

自分自身を表現したい、他人に自分を知ってもらいたい、出来れば少しは誉めてもらいたい、それは人間なら誰もが持つ自然な欲求であります。
ところが、そんな欲求が、時折悪い方に向いてしまう。結果として、ひどく傷ついたり、傷つけてしまったり、そんな弱さを誰もがもっているものです。自分とは実にやっかいな代物であります。
さて、私達のグループの名前であり、本誌の誌名でもある「文芸本陣」の「本陣」とは何でしょうか。自分自身の中に、何か表現したいものを持つ人々が、それぞれ違う色と絵柄の旗指物を背に、自己との闘いの為、共に集い策を練り、明日の出陣を待つ場所、つまり、すべての表現者の為の「本陣」なのです。
「文芸本陣」は一般の同人誌ではありません。表現する方法や質等、一部の例外を除き、会員本人に委ねられています。会員間で合評会を開いたりもいたしません。あくまで勉強は自分自身だからです。

本誌を手にとってくださったすべての読者の方々に、ここに掲載された「表現」の作者、全会員、全スタッフと共に感謝いたします。さらに、次号ではあなた自身が作者の側におられることを希望いたします。
本誌創刊にあたって、ご指導、ご協力を賜わつた、神奈川文学振興会評議員であり作家の小山文雄氏、書涛社代表で書道家の笹静風氏、DTPのオーソリテイである國岡保弘氏、そして、ここには書き切れない多くの協力者の方々に対し、全会員と共に深い感謝の意を表します。

平成五年二月吉日

文芸投稿誌「文芸本陣」編集部

文芸本陣 新岳大典 柴田裕一 可久鼓桃 増茂光夫 吉村京花 国代豊歳 金子寿彦 写楽は保土ヶ谷にいた 保土ヶ谷宿 文芸投稿誌 文芸同人誌 同人誌

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