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Everlasting33②

エバラス続き。
大まかに印象に残ったプログラムについて書いていきます。
(現地1回のみの鑑賞なのでうろ覚えの部分もあります、ご了承ください)

オープニング~バレエメドレー

オープニングは全員揃ってアニメ音楽から始まり、年長組3人(真央ちゃん、ヤマさん、柴田くん)のナンバーへ。Beyondはこの3人の「白鳥の湖」の部分が本当に大好きだったので、再びこの3人の演技が見れてとても嬉しかったです。
その後は、バレエの有名曲をそれぞれのソロでメドレー形式に。ここでまず、指揮者&オケの本領発揮!(オケはKバレエのオケ)で安心感と納得感がありました。やはり、フィギュアスケートはバレエと相性がよいですね。今回劇場型にしてオケの生演奏にした理由がよくわかりました。バレエのガラコンサートを観ているようでした。
エルニくんの薔薇の精(ウェーバー)は、「舞踏への勧誘」のことだったのですね。華やかな曲ですごく似合ってて素敵でした。
レオニーちゃんの「エスメラルダ」もめちゃくちゃ似合ってた。存在感あるし、タンバリンが効果的で、衣装も含めすごく印象に残りました。
タッカーくんの「海賊」は、こういうバレエダンサーいるよなって思いながら見ていました。
それから、遥ちゃんの「ジゼル」はとても可憐な姿なのに、実は爆速スケーティングでエッジワークの凄まじさも堪能できました。現役時代から大好きだったので、まだまだ滑っている姿が見られるのが嬉しいです。

エアリアル

今回の一つの見せ場である、エアリアル。しっとりとした曲で幻想的な演出が本当に美しかったです。高さが出る分、見ごたえがありました。
私は高所恐怖症ではないのですが、とにかく懸垂とか苦手なので、腕の力が凄いななんて感心してました(笑)

ミュージカル&タップダンス

ここでガラッと雰囲気が変わり、「ウェストサイドストーリー」。いつかアイスショーで見たいと思ったから、その片鱗がみれて嬉しかったです。いつか全編やってほしいです!登場人物多いし、有名な音楽ばかりでどれも素敵で聴きごたえあるから、アイスショー映えすると思うんですよね。
客席から登場するのも、合いの手(マンボ!)も楽しかったです。
この後明るい曲調が続くのですが、ここでタップダンスが登場。
足元は見えない分、タップの音を堪能できました。オーケストラの生演奏とあいまって、本当に楽器の一つのようでした。足だけで表現するの、凄いな…!足だけであんなに細かい音を表現できるものなのか…と衝撃でした。
「雨に唄えば」も、フィギュアスケートでは定番の曲ですが、エンターテイナーな男性二人がとても魅力的で、傘も衣装も効果的で素敵でした。私にとって、フィギュアスケートで最初に見た記憶にあるものが、伊藤みどりさんが傘を使っていたEXなので、みどりさんとも繋がりの深い真央ちゃんがこの曲を選んだことにも不思議な縁を感じていました。
その後のキャバレーも含め、このあたりはTDSのBBBを観ているような錯覚に陥りました。

映画音楽

ヤマさんの「ゴッドファーザー」。おなじみの曲ですが、オケの生演奏で奥行のある音で聴けて幸せでした。やはり、イタリアの映画音楽って素敵だなとあらためて感じました。ヤマさん、かっこいいし、渋いし、年齢重ねたからこそ出せる魅力が溢れていました。
その後の真央ちゃんソロにはめちゃくちゃ感動。サンクスツアーでチェロスイートに一番感動したことを思い出しました。シンプルだからこそ光る技術と想いを込めた表現に、心打たれるんですよね。
ピアノに始まり、オーケストラで盛り上がったあと、またピアノに戻る。その曲のダイナミクスの変化を一人で十分すぎるくらい表現していました。
その後フォーメーションダンス(死の舞踏)を挟んで、「エデンの東」。
これ、オケで聴けてめちゃくちゃよかった!生演奏で観られて一番嬉しかった演目かもしれません(木管楽器の使い方が秀逸なんです)。
最近は増えつつありますが、こういった映画音楽を生演奏で聴く機会はあまりないので、感動しました。

フロアダンス~ロミジュリ

バロック音楽からゲーム音楽まで、ダンスで表現。このあたり、ヴァイオリンソロとチェロソロが大活躍でした。そして、満を持してオーボエも効果的に使われていて個人的に嬉しかったです。特に、米津さんの歌にチェロとオーボエをあてたの解釈一致すぎました。大正解でした。
アイスショーでフロアダンスって、見切れが発生したり、見応えなかったりしてイマイチなことが多いのですが、今回は劇場型だからか飽きずに見れました。むしろめちゃくちゃ真剣に見ていました。
ノンストップなショーなだけに、メリハリがついて良いスパイスとなったのかもしれません。
そのあとはフィギュアスケートではおなじみの曲が続きました。でも、アイスショーだからこそできるアレンジになっていて、これまで見てきたものとは全然別のプログラムとなっていました。

タンゴ~ボレロ

このあたりも、生演奏だからこそ活きる選曲。
前回以上にペアやアイスダンス要素も強くなり、でも競技のアイスダンスを観ている感じではなく、社交ダンスを観ているような雰囲気もあったのは、振付&アドバイザーのシブタニズ&舞姉さんのおかげかな。
そして、なんといってもラストの「ボレロ」。有名演目ですが、真央ちゃんの手にかかるとこうなるのね、と唸りました。ボレロはスネアドラムが最初から最後までずっと同じリズムを叩き続ける中、フルートソロから始まって様々な楽器がリレーのように同じメロディを繰り返し演奏していきます。シンプルなメロディなのに楽器の組み合わせを変えることで、多彩にドラマティックに表現し盛大に盛り上げるのは、まさに管弦楽の魔術師といわれたラヴェルの真骨頂。シンプルな技術から始まりどんどん技が増えていく様がとてもマッチしていました。
スケートの技術がこれでもかと詰められていて、なんか、またうまくなってない?って思いました。表現を追求するには、やはり技術の基盤がしっかり伴っていないとダメなんだなと感じました。

エンディング

やはり「Rose」この曲なのね。納得。雰囲気もすごく合っていました。
そして、カーテンコールの仕方が、オペラやバレエのやり方に準じていたのも、徹底して今回は劇場型に徹しているんだなと感じました。
欲をいえば、オーケストラの皆さんにもスポットライトを当ててほしかったです…(立てないくらいピット狭かったのかな、と思ったり)。

様々なジャンルの音楽が登場し、それにより舞台上もコロコロ変わるので、2時間超でしたがあっという間に感じました。
もし次があるとしたら、もう少し1つ1つの楽曲や演目をじっくり披露するのも見てみたいなと思いました。

私はずっと、フルオーケストラの生演奏でアイスショーを観てみたいと思っていたので、今回こうして夢がかなってよかったです。
あらためて、オーケストラっていいな、って実感しました。

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