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Everlasting33①

はじめに

Everlasting33(通称エバラス)最終公演前日の昼公演を観に行きました。
私は学生時代からアマチュアオーケストラに所属しており、気が付けば、人生の半分はオーケストラの一員として活動しています。
今回はオーケストラの生演奏による劇場型アイスショーということで、これは絶対観に行きたい!とチケットを申し込みました。(過去2回は江戸川公演で外れていることもあり不安でしたが)今回はすんなりゲットできました。
ちなみに過去は、サンクスツアー1回(千葉)、BEYOND2回(立川、3月と7月)に行っています。


エバラスの特徴

1.オーケストラの生演奏

最近はアーティストのコラボも増え、生歌唱やバンド付きのアイスショーはありますが、劇場型のホールでフルオーケストラの生演奏、というのはほとんど初めてではないかと思います。私の知る限りは初です。
何が違うかって、オーケストラの生演奏=ほぼ生音、アコースティック、となります。音響機器を通さない分、音の奥行や広がり、音色や音量や音圧の変化、空気感や振動をダイレクトで感じることができるのが、生演奏ならではだと感じます。まさに、五感をフル稼働して味わえるのです。
今回は30人程度(オーケストラの規模としてはやや小さめ)ではありますが、オーケストラならではの迫力がありました。
また、今回参加されるのは、Kバレエなどで活躍されている指揮者とシアター オーケストラ トウキョウのメンバーの方々。
普段から劇場公演に慣れているというのもあり、とても安心と信頼がありました。
オーケストラということでクラシックの曲目が中心になるのかと思いきや、そうではなく本当に様々なジャンルを織り交ぜていたのも、飽きずに楽しめた要因になったと思います。

2.エアリアル

今回の挑戦の一番の目玉としては、エアリアル。座長自らが挑戦していました。
エアリアル自体はFaOIで見慣れてしまったので、特別目新しさはなかったのですが、未経験からここまでできるようになるのか!と驚きました。
やはり、高さが出るのでとても見ごたえがあります。FaOIはとにかくアクロバットさに衝撃を受けるのですが、エバラスでは幻想的な演出もあって、とても素敵な空間が広がっていました。
アイスショーは幅と奥行きは表現しやすいのですが、高さを出すのはなかなか難しいので、こういった要素があると表現の幅も広がるのかなと思いました。

3.タップダンス、フロアダンス

今回は、スケート靴を履かない演目もいくつかありました。
普段のアリーナの特設リンクや常設リンクだと、どうしてもステージがあとから付け足したような感じになってしまい、見た目的にも座席的にもいまひとつぱっとしなくて、見応えというのはなかなか感じられないのですが、今回は劇場型ということもあり、もともと一点集中で見ているので、そういったストレスはなく見られました。
タップダンスは残念ながら足元は見られなかったのですが、その分音を楽しむものだなと解釈し、とても満足しました。(パンフ読んだらまさにそのようなことが書いてあり…この楽しみ方で間違いなかったと安心しました)
また、タップダンスやフロアダンスだと客席(通路)で踊れるというのも、今回チャレンジしたかった要素のようです。

4.ペア・アイスダンス・フォーメーション

前作から座長のペアやアイスダンスの挑戦は続いていましたが、今回さらにその要素が強くなったと感じました。
また、(若手中心の)フォーメーションについても、前作からさらにパワーアップしており、普段のアイスショーでは見られないような動きで、これもまた新鮮でした。
稽古期間は半年以上という話がありましたが、ここまでの密度、完成度を考えると、納得の仕上がり具合でした。
ほとんどの出演者がシングルのみの経験者とは思えないくらいのプロ意識の高さを感じました。

5.120分間ノンストップ

真央ちゃんのショーの特徴としては、サンクスツアーもBEYONDも一環して、休憩を入れずノンストップの公演(で一日2回公演を行う)というのが大きいと思います。そして、サンクス、BEYONDで段々と所要時間が長くなっています!
アイスショーは休憩時間が長くなりやすい(他にも色々事情はあるかもしれませんが、女性客が多く、トイレが足りないため、休憩時間を長くせざるをえない)のです。その懸念がなくノンストップで行うという手法は、最初は半信半疑でしたが、とても効率がいいと感じました。
また、演目が途中で(挨拶などで)切れることなく続くのも、集中して観ることができ、満足感を高めているのかなと感じています。
コロナ禍におけるコンサートでもこのような時間設定を行っているものはありましたし、アイスショーでも増え始めましたが、集客率アップ、コスト削減、チケット代をおさえるなどの工夫の一つとして、今後このようなタイプが増えるのかなと感じています。

おわりに

ここ数年、映画音楽やゲーム音楽を題材としたコンサートは各段に増え、様々な方がオーケストラのコンサートに足を運ぶようになったと感じています。その中に、アイスショーというジャンルが加わったのはとても嬉しいです。これを機に、劇場型のアイスショーというのも増えてもよいな、と思いましたし、オーケストラやクラシック音楽、オペラやバレエにも興味を持っていただけたらなと感じました。


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