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ワンピースオンアイス②

はじめに

OPOI、数字的な発表はないのでその観点では判断できませんが、出演者、スタッフさんの反応や、SNSの反応を見ていて、間違いなく成功だったと思います。
そこで、成功した背景を、もしプリズムオンアイス(セーラームーン)だったらここまで成功していただろうか、という疑問が湧いてきたので、この記事はその観点から書いてみたいと思います。

OPOIが成功した要因

①出演スケーターにも馴染みのあるコンテンツ

出演者みんなが元々原作が大好きで思い入れがあり、とても楽しみにしていたこと、また理解していたからこそ、自分から意見を言えたという環境がいい方に作用したように感じました。セーラームーンだったら、そうはいかなかったかもと(さっとんのインタビューを読んだ時、なじみ薄そうだなと感じた)。海外スケーターさんで好きと公言している方は結構いるようですが、出演スケーターが全員よく知っている、という感じではなさそうな印象でした。

②日本語&アニメと同じ声優起用

今回、声優さんの声にあてた演技にして、さらにそのセリフを口ずさみながら演技したのがとてもはまったと思います。音に合わせて演技するフィギュアスケーターの技術がすごく発揮されていました。
この方式だったら、海外展開するときに、音声吹き替えもしくは字幕にすることもできるし、海外のスケーターさんでも演じることもできるかもですね。
それから、キャストもスタッフも全員日本人でセリフもきちんと理解でき、コミュニケーションも取りやすかったのではという一面もあったのではと思いました。

③アクションシーン

OPOIでは、麦わらの一味とバロックワークスの対決、国王軍と反乱軍の戦いなど、アクションシーンがたくさんありました。
スピンやツイズルなどの回転や、スピード感や大勢の中を交錯しながら移動したりするのもスケートならではの見ごたえがありましたし、パンチやキックなどの物理攻撃、剣などの道具を使った殺陣もとてもかっこよかったです。
もちろんセーラームーンも正義の戦士なので戦う場面があるのですが、基本的に魔法を使うので、プロジェクションマッピングと光と音の演出だよりになってしまい、OPOIほどの戦闘シーンの見ごたえは生まれなかったかもしれません。

④幅広い世代に愛されているコンテンツ

フィナーレを撮影可にしたことにより、SNSでも大きな反響となりました。それは、ワンピースというコンテンツが、性別問わず、幅広い世代に愛されているからこそハマったのかなとも思いました。
セーラームーンはそれに比べたら連載期間も短く、ファン層も限定的かもしれませんし、フィギュアスケートファンと重なる層も多そうです。
アイスショーに新しい層を取り込んだという意味でも功を奏したと思いますし、逆に、フィギュアスケートファンがコンテンツの方に興味を持ったりもして、両方の層の交流も生まれたように感じました。
まさに、「転送」が発生していました。

⑤版権関係

ワンピースもセーラームーンも同じ東映アニメーションですが、ワンピースは集英社&フジテレビ、セーラームーンは講談社&テレビ朝日。
まず、出版社はスポルティーバやnonno(友野くんweb連載)など、集英社さんの方が繋がりが強そうです。
また、最近のフィギュアスケート放送の様子を見るに、テレビ朝日に比べてフジテレビは信頼がおけますよね。

おわりに

もしプリズムオンアイスが実現していたら、ワンピースオンアイスのように成功していただろうか、という観点で、ワンピースオンアイスと比較しながら書いてみました。違った角度で見て浮き彫りになった観点があれば、嬉しいです。

<追記>
OPOI初演をみた後、正直な感想をいうと「これ、セーラームーンでも見たかったな」というのもありました。
だけど、配信終了後のロス(観客だけでなく、出演者やスタッフまでも)の様子をみて、OPOIで間違いなかったなという結論に至りました。
もしいつかチャンスがあれば見てみたいですが、OPOIの続編にも期待しています。

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