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印象派 光の系譜

あべのハルカス美術館で開催中の[印象派 光の系譜]展を見に行きました。京都であったクロード・モネ展で「印象 日の出」を見て以来、印象派と呼ばれる画家たちの柔らかい光の描き方に魅せられて、近くで展示があれば足を運んでいます。その時の感想をあとから文字に起こすのは難しいのですが、備忘録的に思ったことを書いておこうと思います。

真っ青の空、透き通る海とか、人口に膾炙した表現で、ただ景色を見てると、綺麗だー癒されるわーと、感想はそれだけしかないけど、絵画は画家の主観を通していろんな要素を少し大袈裟に描いているから、真っ青はただ青じゃなくていろんな色がある。透き通るような川や海の水面も、波の水しぶき、凪いだ水面の光の反射もいろんな色、いろんな光からなるんだなと気付かされる。もうその絵を見たら、元の景色を見てもきっと真っ青な、透き通るような、なんていう表現は使えなくなるんだろうな、と思う。
https://encrypted-tbn0.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcS0e-4QbezTyMJOBUDWbVx3NpRM49Bvw5TKVw&usqp=CAU

水面に映る景色の反射光には相変わらずうっとりする。カンバスの前で、しばらく動けなくなる。これは大袈裟じゃなく本当に。
近くで見ると絵具を塗りつけた泥臭くガサガサなカンバス面でも、少し引いて全体を見ると、そこからみごとに光が生まれているように見える。そこが油絵のすごいところだ。
http://kaiga-date.com/wp-content/uploads/2021/10/river_scene.armand_guillaumin01.jpg

日没の、稜線に沈みきるかきらないかの光。あと何分かで光が隠れる寸前の時間を切り取った、今そこに残っている光がちゃんとしっかりと力強く描かれている。これもすごいなと思いました。
https://encrypted-tbn0.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcRAEPAVMZnmS79fg9ii0XxW_XPPsetZSuw65Q&usqp=CAU

今日初めて見た絵で、特に印象に残ったのは、レッサー・ユリィの「夜のポツダムの広場」。
雨の夜、じめじめした空気に足を取られるうっとおしさと、それを凌駕する躍動感。水に濡れたアスファルトってこんなにも光を反射してるんだ、と、思い知らされた。雨の日が待ち遠しくなりそう。売店で絵葉書も買ってしまいました。
https://www.sankei.com/article/20220210-7KEQTO6WKNA3PNC6X5VJJXBHKA/photo/FAMIJWBSWRGYNKF2BNIFQM24LE/?outputType=theme_event

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