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胸キュンの仙台

♪広瀬川流れる岸辺〜 想い出は帰らず〜

(青葉城恋唄/さとう宗幸)


緊急事態宣言下の東京から、仙台のことを想っている。

SNSでは東京から地方に移動した人が「ウイルス持ち込むな!!」と叩かれている。コロナウイルスが収束しない限りは仙台の家族や友達に会うことは世間的に許されない行為なのか、と思うと切ない。そんな気持ちを胸に、仙台への愛を綴る。

わたしは仙台出身。

10歳までは千葉県、22歳までは宮城県の亘理町という町で生まれ育ったので、、

正確に言うと仙台に住んだ事はない。

でも細かいことはめんどくさいし、青春の地は仙台だし、何より仙台の街への愛着があるから仙台出身ということにしている。大体、自己紹介すると東京の人からは「仙台出身か〜 じゃあお酒強い?」と言われる。なんなんだ、この東北の人は酒強いよねハラスメント…。ちなみに弱い。

ことりっぷやるるぶに載っていそうな牛タン、松島、青葉城などの観光目線の仙台情報は書かない。

帰省した時に「あ〜仙台来た〜」となる

仙台の街の胸キュンポイントを書く。

完全に主観だし情報も古いかもしれないが、ご容赦いただきたい。

◯サンドイッチマンの出迎え

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東北新幹線を降りると、至るところでサンドイッチマンが出迎えてくれる。そして実家に帰り「サンドのぼんやり〜ぬTV」を見ると「あ〜仙台帰ってきたな〜」という気持ちになる。富澤さんがトミーと呼ばれている。

あとテレビで思い出したけど、

ウジエスーパーとヨークベニマルのCM観ると、帰ってきた感やばい。


◯歩くのが遅い

仙台に帰ってきて毎回思うこと。

街行く人の歩くスピードがゆっくり。年齢に関わらず、だらだらのろのろ歩いている人が多い。(ディスってません) 

東京に比べて、全世代が等しく街を歩いているということもあるかもしれない。例えば新宿では、お年寄りや子供の割合はかなり少ない。街のカラーがはっきりしているから、都市部には同ジャンルの人が集まりがちだ。

また仙台ではそんなに強い意志、目的を持って進んでいる人がいない気がする。どこかに「向かっている」様子がない。とりあえず友だちとステンドグラス前で待ち合わせてから仙台のアーケードの中をぶらついてみる、みたいな人が多いのではないか。東京だと吉祥寺あたりは同じ空気を感じる。

車社会だから、そんなに歩行が強化されていない感じもある。(ディスってません)

そんなのんびりした空気が好きだ。


◯エスカレーターも遅い

歩くのが遅いと書いたが、エスカレーターさえも全体的に遅く感じる。特に仙台駅、S-PALのエスカレーターののんびり感には毎回ちょっと笑ってしまう。

わたし的に一番遅くておすすめなのが、S-PAL1階の伊達の牛タンの後ろから地下1階のユーハイム付近に伸びるエスカレーター。体感してほしい。


◯ロフトの地下から漂うパチンコ臭

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駅前のロフトの地下にはパチンコ屋が入っている。化粧品フロアから地下に降りていくと、唐突なあの香り。

このギャップにクラクラする。たまらない。

LUSHの香りからのパチンコ屋フレーバーの唐突さに「あ〜仙台帰ってきたな〜」となる。

わたしは人生でパチンコはしたことないが、もしデビューする時が来たならぜひあのパチンコ屋の扉を叩こうと思う。


◯アーケードが可愛い

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地方都市にはおなじみの駅前アーケードだが、仙台のアーケードもかなり魅力的だ。

五感に訴えかけてくる。

まず最初のハピナ名掛丁に入ると、

そばの神田のつゆの匂いがただよってくる。

最近ドンキが出来たが、それ以外は自己主張少なめな控えめエリアだ。

そのまま信号を渡りクリスロードに突入すると、

「ポパーイポパーイポパーイポパーイ インターネットのポ!パ!イ!」

上下に動く天下一品のラーメン

「駅から365歩 時計と宝石 三原堂〜」

仙台四郎の三瀧山不動院から漂う、お茶の匂い

阿部かまのひょうたん揚げ

…クリスロードは自己主張強めなハイテンションエリアだ。

信号を越えるとマーブルロードおおまち。

ちょっと大人っぽい雰囲気なエリア。主に藤崎が牛耳っている。

そこから北の方、ぶらんどーむ方面に進むとフォーラスや国分町などの栄えたエリアに入っていくのだが…まあそれは良いとして……

南町通りへと続くサンロードはもう少し主張してもいい。なんかちょっと薄暗いし…。

藤崎越えたからって一気に気を抜いてる感じある。

もう少しがんばって。同じ距離くらいで反対側ではフォーラスやディズスト前で若者たちが待ち合わせ、飲み屋のキャッチとかしてんだよ?もっとやる気出して。

でも、、南町通り界隈はひっそりしてるけど、実は名店が多い隠れ実力者なんだよね。好きだよ。

フォーラス2階のトイレの形状も好きです。


◯東口のよくわからない感じ

S-PAL東側がここ数年で発展してきておしゃれになってきたが、とはいえ、東口付近は一歩降りるとよくわからない。

西口側はあんなに数キロ先まで栄えてるのに、東口は数百メートルで息絶えている。昔から、劇団四季が来るとか高層オフィスビルが立つとかアニメの街になるとか色々言われていたが、結局何になるんだろう。まだよくわからない。

何かになろうとしてまだ何者にもなれない、モラトリアムな東口が愛しい。

コンセプト不明なBiVi

ヨドバシに続くためだけの立派な道

予備校エリアかと思いきや、唐突に消えた代ゼミ

大量の寺院

超一等地に現れる住宅展示場

気温を教えてくれるユアテック

Zepp仙台を壊してみたものの再開発がすぐには始まらず、謎のプレハブ小屋が並んでいた空き地(今もあるの?) 

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数年前はかわいいタピオカ売ってた。

高校が連坊にあったので、このあたりは当時よくうろついていたが、その頃から「よくわからない」と思っていた。今もそう思う。

あらゆるジャンルを広く許容する東口が好きだ。


◯杜の都

最後にめっちゃ普通のこと言うじゃん、って感じだが、仙台の愛称「杜の都」これは本当だ。

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どのシーズンも好きだが、

新緑の季節の仙台は本当に美しい。

5月に定禅寺通を歩き、通り沿いのカフェでアイスコーヒーでも飲みたい。個人経営の美味しい喫茶店も多い。

大学が川内にあったので、仙台駅から胸キュンアーケードを抜けて、広瀬川にかかる橋を渡って、通学していた。

春になり橋から広瀬川を見下ろすと、新緑と川面に反射するキラキラがとても綺麗で大好きだった。その風景を眺めたいがために、バスに乗らずのんびり歩いて橋を渡っていた。

最初の「歩きが遅い」のところで

仙台ではそんなに強い意志、目的を持って進んでいる人がいない気がする。どこかに「向かっている」様子がない。

と述べたが、当時の私も同じだったかもしれない。と今書きながら思った。どこか目的地に向かうことではなく、あの頃は緑と川を眺めて歩くこと自体が楽しみだったし目的だった。

目的地に最短で向かうための手段で頭がいっぱいになりがちの毎日だが、

のろのろ歩いて景色を眺めることが日々を豊かにする。

かもしれない。


海外に住んだ人が日本の良さを外から知るように、離れてみてからより仙台が好きになった。

今年はコロナウイルスの影響で最高の時期の仙台は味わえないが、来年の5月は定禅寺通をのんびり歩きに行きたいな。

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