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【読むコントその5】決めっこしようぜ!

【読むコントその5】
決めっこしようぜ!

◎概要
物事の決着の仕方で一番ポピュラーであるじゃんけん。一応、公平な決め方とされているが、じゃんけんに更に公平さをもとめたら、どうなるのだろうか?
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◎登場人物
高本
宮田
山口
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(高本、宮田、山口が三つ巴で対峙している。かなりの熱量)

高本・宮田・山口「 #最初はグー 、#じゃんけんぽん !、#あいこでしょ !、あいこでしょ!、あいこでしょ!、あいこでしょ!、あいこでしょ!、あいこで……」
高本「ちょっと待った。#水入り 」
宮田「またですか〜」
高本「もう疲れたよ」
宮田「じゃぁ、高本さん、外れてくださいよ。俺と山口で決めますから」
高本「そういうことじゃないんだよ。これは3人の問題なんだから。俺を外すのは話が違ってくるよ」
山口「でも、こう #あいこ が続くと、嫌気もさしてきますよ」
高本「もう何回続いてるんだっけ?」
山口「132回です」
宮田「数えてたのかよ」
高本「よし、あいこが150回になったら、別の決め方にしよう」
宮田「えー、そんなこと言ったって、さっき高本さん『あいこが100回になったら、決め方変えよう』って言って、結局変えなかったじゃないですか」
高本「その時の勢いってもんがあるだろ」
宮田「有言不実行が高本さんですもんね」
高本「ちょっとカチンとくるな、その言い方。じゃ、俺が有言不実行かどうか、じゃんけんで決めようじゃないか」
宮田「いいですよ」
高本・宮田・山口「最初はグー!、じゃんけんぽん!」
宮田「よっしゃ、俺の勝ち! 高本さんは有言不実行決定!」
高本「今のは無しだよ。だって、山口も入ってたから」
山口「え、俺は入っちゃいけなかったんですか?」
高本「これは俺が有言不実行かどうかの決着のための、俺と宮田の勝負だったの」
山口「それ、先に言ってくださいよ」
高本「ということで、今のは無効だ、宮田。今度は俺とお前で#タイマン じゃんけんだ」
宮田「なんすか、それ! もう決着ついたじゃないですか!」
高本「む・こ・う! む・こ・う!」
宮田「なんでそんなに負けず嫌いなんすか」
高本「俺が負けず嫌いなわけないじゃないかよ。じゃ、俺が負けず嫌いかどうかをじゃんけんで決めようじゃないか」
宮田「またすか! もう負けず嫌いでいいじゃないですか」
高本「はい、宮田くんは勝負から降りました〜、ということで、俺と山口で決定戦を行います〜」
宮田「いやいや、今のは高本さんが負けず嫌いかどうかの決着から降りたのであって、この本戦から降りたわけじゃないですよ」
高本「その理屈はおかしいよ、『この勝負は降りて、この勝負は降りない』なんて、『試合に負けて勝負に勝つ』みたいな、そんな言い分は通らないよ」
山口「高本さんの言ってることがまずわからないですけどね」
宮田「で、どうするんですか? 決め方変えるんですか?」
高本「じゃんけんだ」
宮田「結局じゃんけんじゃないですか」
高本「違う。じゃんけんという決め方から変えるかどうかをじゃんけんで決める」
山口「意味わかんない」
高本「俺が勝ったら、じゃんけんではない決め方に変える。宮田が勝ったら、このままじゃんけんのままな」
山口「僕はどうすんですか?」
高本「3人でやるとまた話がややこしくなるから、ここは俺と宮田とのタイマンだ」
山口「ちょっと待ってくださいよ、この大事なことを決めるのに僕が加わらないなんて、なんかハブられたみたいだなぁ」
高本「だって、これは『変える』か『変えない』かの二者択一なんだから、3人でじゃんけんやったらバランスがおかしくなるじゃないか」
山口「それは方便だと思うな〜、僕がこの中で一番キャリア浅いからハブられてるとしけ思えないな〜、こういうことにキャリアの深い浅いは無いと思うんだけどな〜、パワハラじみてるよな〜、ホント、パワハラじみてるよな〜」
高本「……じゃ、どうすりゃいいんだよ」
山口「それは一番下っ端の自分が言うことじゃないですよね? 立場が上の人間の名采配?みたいな?を見せるところですよね?」
高本「お前な、自分の都合に合わせて、立場を出したり引っ込めたりするんじゃないよ」
宮田「まぁまぁ、山口の言うことにも一理あるから、ここはこうしましょう」
高本「やだ」
宮田「まだ何にも言ってないですよ」
山口「こんなベタなやり取りする小狡さは持ってんのにな〜、名采配は出来ないもんかね〜」
高本「うるさいよ、お前は」
宮田「まぁまぁ、つまりね、高本さんが勝ったら、決め方を全く違うものに変える。俺が勝ったら、このままじゃんけんでいく。山口が勝ったら、じゃんけんにルールを加える」
高本「じゃんけんにルールを加える?」
宮田「例えば、あっち向いてホイとか」
高本「あっち向いてホイとか、3人で出来るもんかね」
宮田「例えばですよ。あっち向いてホイ以外でも可ですよ、可」
山口「ぐるぐるバットでも可でしょうか?」
宮田「可にしましょう」
高本「え、なんでも可にするの? じゃぁ『ビルの屋上から飛び降りながらじゃんけん』でも可ってこと?」
宮田「例えが極端なんだよ!」
山口「追加ルールは、またその時決めましょうよ、とりあえずルール追加もしくは決め方変更するかどうかのじゃんけんしましょう」

(つづくミ☆)

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