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日本の大企業でユニコーンをつくる方法〜事業と組織の「らしさ」を言語化したCULTURE DECK〜

こんにちは、ライブ配信アプリ「Pococha(ポコチャ)」のプロダクトオーナー、水田です。

8月の頭にPocochaのCULTURE DECKを公開しました。

Pococha Culture Deck:
PCの方はこちら:Figma
スマホの方はこちら:Pococha CultureDeck

これは、Pocochaの成長や事業内容はもちろん、チームとして独自に定義しているMission・Vision・Valueやカルチャーについて、とても真剣に言語化し、100ページ以上に渡ってまとめたものです。

今回は、そもそもPocochaがなぜそのようなCULTURE DECKを作る必要があったのか、その経緯と理由について話したいと思います。

1. そもそもPocochaがソーシャルライブドメインに参入できたのはメガベンチャーだったから
2. 本気で世界を目指すからこそ、事業らしさ=会社らしさ・組織らしさでありたい
3. Pocochaチームが独自の制度や仕組みに取り組み続けてきた理由

Pocochaがソーシャルライブドメインに参入できたのはメガベンチャーだったから

時々、「なぜDeNAでPocochaを始めたのか」と聞かれることがあります。
それに対する回答は、「そもそもPocochaのようなドメイン(ソーシャルライブ領域)はメガベンチャーじゃないと立ち上げづらいから」です。

たとえばスタートアップがベンチャーキャピタルから資金調達をしながら立ち上げるケースでいうと、日本のベンチャーキャピタルや出資額の相場観で考えた時に、かなり厳しいのが現状です。
また、ライブ配信サービスは、配信サーバーなどの実装工数が初期のバージョンからヘヴィです。それと同時に、Pocochaはリリースから間もなく、PMF(プロダクトマーケットフィット)してスケールさせていきました。

つまりPocochaは、スタートアップが創業と同時に数億円規模の調達をしないといけないような規模感とスピードをもって、最初の2年間を駆け抜けたのです。それ以前から10個のソーシャルサービスのプロダクトを作りながら、外し続けていた実績のない私では、このようなスタートアップファイナンスは難しかったと思います。

もちろん、始めから大きなお金を使ったというわけではなく、自分+フルスタックエンジニア1人+クライアント1人+デザイナーの4人でスタートするなど、とてもリーンに始めたということは補足しておきます。
ここでお伝えしたいのは、大前提としてPocochaはDeNAというメガベンチャーだからこそ、ソーシャルライブドメインに参入できたということです。

本気で世界を目指すからこそ、事業らしさ=会社らしさ・組織らしさでありたい

その一方で、PocochaにはDeNAとはまた別に、独自のMission・Vision・Value(以下MVV)があります。

MISSION
VISION
VALUE

DeNAにもMVVはあるにもかかわらず、なぜわざわざ独自のものを作ったのでしょうか。
それは、Pocochaが本気で世界を目指していく中で、その必要に迫られたからです。

Pocochaは今、人材を獲得したり組織を拡大するために採用を強化したりしていく中で、メガベンチャーではなく、ユニコーン企業やスタートアップ企業などと直接的にぶつかり合う場面が増えています。そういった企業は、社名と事業とMVVが一直線でわかりやすいという特徴があります。

一方でDeNAは多角経営の企業なので、MVVを見ても事業の中身は今ひとつわかりづらい。事業らしさを出すことが、MVVを定義づける上で大事ではないからです。
事業のカルチャーフィットと企業のカルチャーフィットというのは異なるレイヤーに存在していますし、会社の外側から見ると結局どんな事業をしているのかわかりにくい、というのが課題としてありました。

そのため、Pocochaに関心をもつ人たちが、他のユニコーン企業やスタートアップ企業とDeNAの事業やをMVVを比較したときに、アウトプットしているものの一貫性のなさや、具体性のなさとして映りやすくなってしまうのです。

ユニコーンがとれている”事業らしさ=会社らしさ”というバランスを、Pocochaは”DeNAらしさ”と”Pocochaらしさ”のせめぎ合いの中で出していかないといけない。

そのため、PocochaはCulture deckをはじめとして様々なものを独自に作り、全体最適とPococha最適のバランスを改めて取り直そうとしているのです。

Pocochaチームが独自の制度や仕組みに取り組み続けてきた理由

わざわざDeNAとは別に独自に作るほど、MVVは大事なのだろうか、と思う方もいるかもしれません。

でももし、あなたが転職しようとしている企業のMVVが、自分の理想としている事業や働き方の方向性と大きく離れていることを知ったら、どう感じるでしょうか。
MVVはたった1、2分でチームのカルチャー含めて色々なものがわかってしまうものです。
だからこそ、言語化は大事にしたいし、MVVは重要だと考えます。

ただDeNAほど大きな企業になってしまうと、特定の事業について定義するわけではないため、DeNAのMVVからPocochaのチームのカルチャーはなかなか伝わりません。

そこでPocochaは競合する企業と渡り合っていくために、ユニコーン企業やスタートアップが備えているMVVの働きをPocochaも持つ必要があった、というのが独自のMVVを作った経緯となります。

また、ユニコーンはその事業が倒れたら会社ごと倒れてしまうといったリスクを背負っているため、その迫力には鬼気迫るものがあります。
それがある種の強さであり、脅威でもあるのですが、そういった企業と戦っていくためにも、Pocochaは強迫観念的な凄みや狂気を、自分たちが率先して持とうとしないといけない。

だからこそ、MVV含めて様々なものを、DeNAとは独立したユニークなものにしているのです。

CULTURE DECKは、”Pocochaらしさ”を言語化したもの 

そうした理由から、Pocochaの目標設定の仕方や採用周りは独自のものとなっています。CULTURE DECKにはないですが、HR制度・評価制度・報酬の仕組みもユニークなものです。

いくつもの取り組みを独自に進めていくにあたって、CULTURE DECKの制作は、およそ1年という期間をかけて作りました。これがPocochaらしさを言語化したものだ、と自信をもって言えます。

実際のCULTURE DECKの目次

具体的には、これまでのPocochaの成長推移や事業内容、これからのプロダクトやカルチャーの戦略、チームメンバーの価値観などが書かれています。

詳しいことは、この後2弾に渡ってCULTURE DECKの解説noteを出しますので、ぜひそちらをご覧ください。

また、このCULTURE DECKを公開した際に、PocochaユーザーのみなさんからもMVVに共感した声をいただいたので、一部紹介させていただきます。

「私たちが日々体感し感じていることはまだ序章に過ぎなくて、これからもっともっと発展していくプラットフォームなんだと再実感。」

CULTURE DECKで言語化した、いくつもの"Pocochaらしさ"が、Pocochaチームのメンバーだけでなく、ユーザーのみなさんにも共感されるものになっていたこと。

それは、”Pocochaらしさ”が、”事業らしさ=組織らしさ”に浸透していることの表れでもあり、CULTURE DECKはそれをより一層強めていくための大きな一歩となっていると実感しています。

終わりに

今回は、なぜ100ページ以上にも渡るCULTURE DECKをつくるに至ったのか?についてお話しました。
CULTURE DECKを独自に作ったのは、Pocochaが本気で世界を目指していて、競合するユニコーンと渡り合っていくためにユニークであり続けているから、ということがお伝えできたかと思います。

Pocochaでは、共に「ロングテール」なプラットフォームが勝利することを信じ、ソーシャルライブというメガドメインを切り開く仲間を募集しています。

今回の記事を読んで、Pocochaのこれからに興味を持ってくださった方がいれば、ぜひお話ししたいです。もちろん、関連するドメインの話や知見・情報交換をご希望の方もご連絡お待ちしています!

Pocochaで募集中のポジションはこちらから:
https://herp.careers/v1/denacareer/requisition-groups/c1d7a96e-69fd-4a63-94dd-5665ae6e80af
カジュアルに話したい方はこちらから:https://meety.net/matches/pKijUZLTlWut

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