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リーダーシップは『発生する』説~スキルや知識ではない~

勝手に推測するシリーズ(特に実証データなどはない)

今回はリーダーシップの起源

ある人が、何かを実現したいと思って、まずは一人で取り組み始める。
途中で、自分一人では実現は難しいと判断した。

ここで、第一の分岐点。諦めようという人が現れる。
でも、一方の人たちは、諦められないくらい、そのことは実現したいし、情熱もある。

その時に、誰かに手伝ってもらいたいと、誘い始める。これがリーダーシップの起源。リーダーシップが発生するか発生しないかの分かれ目がここにある。

この段階では、上下関係はない。誘った人と誘われた人の関係はニュートラルで、指示命令は使えない。だから、基本的な言い方としては、『どうしてもこれを実現したいから、あなたに手伝ってほしい。』である。それにOKしてくれた人は、とてもありがたい存在だ。

何人か誘ってチームで動き始めたけど、まだ実現に至らない。
その時にいろいろ思う。さらに頭数を増やしたり、必要な能力を持つ人を持って来たり、今いる人の生産性を上げたり、うまくいく仕組みはないか?などを思いながら、試行錯誤を繰り返す。

この試行錯誤を繰り返すプロセスこそがリーダーシップのトレーニングになる。

試行錯誤はしんどい。正解を誰かに教えてほしくなる。でも正解はない。目指す目的も、リーダーの個性も、フォロワーの個性も、その時の状況も、あまりにも複雑だからだ。

この、正解がない辛さ、もしかすると、やってもうまくいかないかもしれないめんどくささ、これらを乗り越えて、やっぱり何かしら動かないと何も変わらない、と思える原動力。それが、実現したいことへの本気度である。

こうして、リーダーシップはバージョンアップ=成長していく。

さて、多くの会社のミドルマネジメントに目を向ける。
彼らが実現したいことは、彼らから生まれたものでなく、トップや経営陣から与えられたものだ。情熱も本気度も低い。
さらに、彼らの部下は、彼らが心を砕いて集めた人ではなく、与えられた人である。場合によっては押し付けられたと思っている。

そんな彼らにとっては、試行錯誤に進めるほどのエネルギーが少ない。
そのエネルギーがないままに研修に入れても、学びは少ない。
そして、そのエネルギーを上げるのは講師の仕事ではない。その人たちの上司の仕事である。

ミドルマネジメント層の本気度を上げるのが役員の仕事。役員の本気度を高めるが社長の仕事。というか、最も本気度を高い人をリーダーに据えるのがお勧めだ。

なので、世の中で行われているリーダーシップトレーニングはほとんどが空虚である。

人事は、経営陣に対し、

ミドルマネジメント層のリーダーシップ研修やりませんか?

ではなく

リーダーが日常的に育つ風土を、社長自ら作りませんか?

でいかないと、研修会社が儲かるだけになる。

僕の提案は、2on1である。社長と、部下の役員、と僕。目的は、本気度を高め、握ること。そして握り方を社長に学んでもらうこと。

うまくいっている会社は、少なくとも、経営陣の本気度が高いんじゃないかなあ。


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