◆Posse(20221223)🐎

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今回はマインドユアビスケッツの父Posseについて少し触れたいと思います。(※シェリフズスターの父ポッセとは別馬)

Posseは現役時代米国で走り18戦7勝、デビュー戦を余裕綽々の大差勝ちで突破すると、デビュー3戦目には早くも重賞初制覇を飾り、順風満帆なスタートを切りました。その後は裏街道を進みつつ実績を積み上げ、3歳夏を皮切りにG1戦線に飛び込みましたが、ヴォスバーグS(米G1・ダ6.5f)3着が最大の戦果で、結局年末のマリブS(米G1・ダ7f)7着を最後に競技シーンから身を引くことになりました。

アピールポイントに欠く戦績だけに繁殖牝馬を集めるのは困難だったと推測されますが、限られた産駒の中から09年エクリプス賞最優秀短距離馬に選出されたKodiak Kowboy、ブリーダーズCダートマイル(米G1・ダ8f)を4馬身差で勝利したCaleb's Posse、格式高いデルマーフューチュリティ(米G1・AW7f)の勝ち馬Rolling Fogなど送り出し、現役時代の評価をガラリと一変させました。

そして種牡馬晩年に差し掛かったタイミングで、自身の最高傑作との呼び声高いマインドユアビスケッツ(ドバイゴールデンシャヒーン-首G1・2回、マリブS-米G1)を輩出、世界の競馬界に"Posseという種牡馬の非凡な才能"を知らしめたのでした。




Posseは現役時代、強豪との手合わせにおいてたびたび後塵を拝し、最終的にはG1未勝利のまま競争生活にピリオドを打ちましたが、実はPosse父Silver Deputyも骨折によりわずか2戦2勝で競走馬を引退した"G1未勝利馬"でした。

フレンチデピュティもPosseもSilver DeputyもG1を勝ったことが無かった、現役時代のタイトル如何に関わらず、優秀な競走馬を量産する"Deputy Minister系の奥深さ"には畏敬の念を抱かずにはいられません。Deputy Minister3*4のクロスによって同系統の根幹種牡馬をギュッと固定化したマインドユアビスケッツ、彼が第二のフレンチデピュティと呼ばれる日もそう遠くないかもしれません。(ちょっと期待し過ぎですかね?)

余談ですが、米国のTaylor Made Farmで繁殖生活を送っていたヒシアマゾンヒシナイルはいずれも同年にPosseの牝馬を産んでいます。(ヒシラストレディとケイティーズミスト) その後2頭ともに本邦輸入の運びとなり、競走馬としてデビューを果たしました。引退後もそのまま日本で繁殖入りしています。

今のところ両者は繁殖牝馬として成果が出ておらず、中央3勝を挙げたケイティーズミスト仔イノバティブ(父ディープブリランテ)が代表格です。しかし、今後登場するであろうマインドユアビスケッツの後継種牡馬をヒシラストレディやケイティーズミストの子孫牝馬に種付けすれば、"Posseの直接クロス"を作り出す事ができます。数十年後、Posseをクロスした際の化学反応によって、突如としてヒシラストレディとケイティーズミストの子孫が走り出すかもしれません。こういった妄想も配合考察の醍醐味です。

今日はここまで。
皆様が素敵な日々を過ごせますように🙏

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